物理のかぎしっぽ 記事ソース/多脚場の求め方

記事ソース/多脚場の求め方

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記事ソースの内容

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多脚場の求め方
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この記事では、正規直交標構を構成する多脚場の計量からの求め方をメモしておきます。
この記事だけでも分かるように書きますが、
参考文献に上げた中原トポロジーがあるとなお良いです。

基本的な設定
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微分幾何では、座標基底において $T_pM$ は $\{e_\mu \} = \{ \dfrac{\partial}{\partial x^\mu} \}$ 
で、 $T_p^\ast M$ は $\{e^\mu \} = \{ dx^\mu \}$ で張られます。

ここで、 $m$ 次実正則行列 $e_\alpha^{\ \ \mu} \in GL(m,\mathbb{R})$ を使って、

<tex>
\hat{e}_\alpha = e_\alpha^{\ \ \mu} \dfrac{\partial}{\partial x^\mu} \tag{##}
</tex>

の様な基底ベクトルの線形結合を考えます。ただし、 $\mathrm{det}\ e_\alpha^{\ \ \mu} > 0 $ とします。
同様に $\hat{e}_\beta$ を用意し、計量 $g = g_{\mu \nu} dx^\mu \otimes dx^\nu$ に対して次を要請します。

<tex>
g(\hat{e}_\alpha,\hat{e}_\beta) = e_\alpha^{\ \ \mu} e_\beta^{\ \ \nu} g_{\mu \nu} = \delta_{\alpha \beta} \tag{##}
</tex>


また、 $e_\alpha^{\ \ \mu} $ の逆行列を $e^\alpha_{\ \ \mu} $ 
として、これを $g_{\mu \nu}$ について解くと、

<tex>
g_{\mu \nu} = e^\alpha_{\ \ \mu} e^\beta_{\ \ \nu} \delta_{\alpha \beta} \tag{##}
</tex>

となります。 $\hat{e}_\alpha$ の双対基底 $\hat{\theta}^\alpha$ を

<tex>
\langle \hat{\theta}^\alpha, \hat{e}_\beta \rangle = \delta^\alpha_{\ \ \beta} \tag{##}
</tex>

で定義すると、 $\hat{\theta}^\alpha$ は、

<tex>
\hat{\theta}^\alpha = e^\alpha_{\ \ \mu} dx^\mu \tag{##}
</tex>

となります。これを使うと計量は、

<tex>
g = g_{\mu \nu} dx^\mu \otimes dx^\nu = \delta_{\alpha \beta} \hat{\theta}^\alpha \otimes \hat{\theta}^\beta \tag{##}
</tex>

となります。式 $(2)$ を満たす $\hat{e}_\alpha$ 、式 $(6)$ を満たす $\hat{\theta}^\alpha$ を正規直交標構と言います。

本題
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この記事の関心は、この多脚場 $e_\alpha^{\ \ \mu}$ をどう求めるかにあります。
すばり言ってしまうと、対角化をして正規化することで多脚場が求まります。

ここで行列の知識を使います。 $g_{\mu \nu}$ は実対称行列 $G$ と見なせるので、直交行列 $R$ で対角化できます。この証明は 参考URL_ をご覧ください。直交行列はその転置行列が逆行列 $R^T=R^{-1}$ なので、対角行列 $\Lambda$ として、

<tex>
R G R^{-1} = R G R^{T} = \Lambda \tag{##}
</tex>

のように対角化できます。( $R^T$ が $G$ の固有ベクトルを列ベクトルとして並べたものになります。)添え字による表記になおすと、

<tex>
r_\alpha^{\ \ \mu} g_{\mu \nu} r_\beta^{\ \ \nu} = \lambda_{\alpha \beta} = \sqrt{\lambda}_{\alpha}^{\ \ \kappa} \delta_{\kappa \xi} \sqrt{\lambda}_{\beta}^{\ \ \xi} \tag{##}
</tex>

となります。 $\sqrt{\lambda}$ は、 $\lambda$ の平方根です。もし $\lambda$ の対角成分が負なら、 $\delta_{\kappa \xi} \to \eta_{\kappa \xi} = diag(-1,1,1,1)$ 等と置き換えて、 $\sqrt{\lambda}$ を全て正の対角要素を持つ対角行列にします。 $\sqrt{\lambda}$ の逆行列は簡単に求まりますので、後は式 $(8)$ の両辺に $\sqrt{\lambda}$ の逆行列を掛けて、

<tex>
e_\kappa^{\ \ \mu} &= \sqrt{\lambda}^\alpha_{\ \ \kappa} r_\alpha^{\ \ \mu} \\
e_\xi^{\ \ \nu} &= \sqrt{\lambda}^\beta_{\ \ \xi} r_\beta^{\ \ \nu}
\tag{##}
</tex>

と置けば、多脚場が求まります。つまり、式 $(8)$ は、

<tex>
e_\kappa^{\ \ \mu} g_{\mu \nu} e_\xi^{\ \ \nu} =  \delta_{\kappa \xi} \tag{##}
</tex>

と変形できます。今日はここまで、お疲れさまでした!

.. _参考URL: https://oguemon.com/study/linear-algebra/diagonalization-symmetric-mat/

@@reference: 中原幹夫著 佐久間一浩訳,理論物理学のための幾何学とトポロジーI(原著第2版),日本評論社,2006,p288-p289,4535788065@@

@@author:クロメル@@
@@accept:2020-03-19@@
@@category:微分・位相幾何@@
@@id:vielbein@@
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