物理のかぎしっぽ 記事ソース/ベクトル場から積分曲線を求める方法

記事ソース/ベクトル場から積分曲線を求める方法

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記事ソースの内容

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ベクトル場から積分曲線を求める方法
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この記事では、拙記事 微分幾何学における流れの具体例_ を書いた時点では不明だった
積分曲線を求める方法を書きます。

前記事における例5
============================

<tex>
X = \dfrac{\partial}{\partial x_0} + x_0 \dfrac{\partial}{\partial y_0} \tag{##}
</tex>

から

<tex>
\sigma
=
\begin{pmatrix}
x_0 + t \\
x_0t +\dfrac{t^2}{2} + y_0
\end{pmatrix} \tag{##}
</tex>

を求めたい訳です。
結論から言うと、地道に連立微分方程式を解くことで解は得られます。
どの本にも載っていない気がしたのですが、ふたを開けてみればそういうことでした。

早速やってみましょう。

積分曲線 $\sigma^\mu$ を次の様に置きます。

<tex>
\sigma(t) = 
x_0
\begin{pmatrix}
f_{x1}(t) \\
f_{x2}(t)
\end{pmatrix}
+y_0
\begin{pmatrix}
f_{y1}(t) \\
f_{y2}(t)
\end{pmatrix}
+
\begin{pmatrix}
f_{c1}(t) \\
f_{c2}(t)
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

そして、この初期条件は

<tex>
\sigma(0) = 
\begin{pmatrix}
x_0 \\
y_0
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

となります。
すると、ベクトル場を計算すると、 $\sigma(t)$ に $X$ を作用させればよく、

<tex>
X(\sigma(t)) = 
\begin{pmatrix}
f_{x1}(t) \\
f_{x2}(t)
\end{pmatrix}
+x_0
\begin{pmatrix}
f_{y1}(t) \\
f_{y2}(t)
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

です。積分曲線とは、

<tex>
\dfrac{d \sigma}{dt} = X(\sigma)
\tag{##}
</tex>

を満たす曲線の事なので、 $\dfrac{d \sigma}{dt}$ を計算すると、

<tex>
\dfrac{d \sigma}{dt}(t) = 
x_0
\begin{pmatrix}
f^\prime_{x1}(t) \\
f^\prime_{x2}(t)
\end{pmatrix}
+y_0
\begin{pmatrix}
f^\prime_{y1}(t) \\
f^\prime_{y2}(t)
\end{pmatrix}
+
\begin{pmatrix}
f^\prime_{c1}(t) \\
f^\prime_{c2}(t)
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

式 $(6)$ の両辺を比較すると、

<tex>
&x_0
\begin{pmatrix}
f^\prime_{x1}(t) \\
f^\prime_{x2}(t)
\end{pmatrix}
= x_0
\begin{pmatrix}
f_{y1}(t) \\
f_{y2}(t)
\end{pmatrix} \\
&y_0
\begin{pmatrix}
f^\prime_{y1}(t) \\
f^\prime_{y2}(t)
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
0 \\
0
\end{pmatrix} \\
&\begin{pmatrix}
f^\prime_{c1}(t) \\
f^\prime_{c2}(t)
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
f_{x1}(t) \\
f_{x2}(t)
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

まず、 $\sigma$ の $x$ 成分から求めましょう。上段の事です。

<tex>
f^\prime_{x1} &= f_{y1} \\
f^\prime_{y1} &= 0 \\
f^\prime_{c1} &= f_{x1} \\
f_{x1}(t=0) &= 1 \\
f_{y1}(t=0) &= 0 \\
f_{c1}(t=0) &= 0
\tag{##}
</tex>

まず、二番目の式から、

<tex>
f_{y1} = 0
\tag{##}
</tex>

一番目から、

<tex>
f_{x1} = 1
\tag{##}
</tex>

最後に、

<tex>
f_{c1} = t
\tag{##}
</tex>

次に下段です。

<tex>
f^\prime_{x2} &= f_{y2} \\
f^\prime_{y2} &= 0 \\
f^\prime_{c2} &= f_{x2} \\
f_{x2}(t=0) &= 0 \\
f_{y2}(t=0) &= 1 \\
f_{c2}(t=0) &= 0
\tag{##}
</tex>

同様に解くと、

<tex>
f_{y2} = 1 \\
f_{x2} = t \\
f_{c2} = t^2/2
\tag{##}
</tex>

よって、素材が揃ったので $\sigma$ を求めると、

<tex>
\sigma
&=
x_0
\begin{pmatrix}
1 \\
t
\end{pmatrix}
+y_0
\begin{pmatrix}
0 \\
1
\end{pmatrix}
+
\begin{pmatrix}
t \\
t^2/2
\end{pmatrix}
&=
\begin{pmatrix}
x_0 + t \\
x_0t +\dfrac{t^2}{2} + y_0
\end{pmatrix}
\tag{##}
</tex>

となり、無事求められました。
今日はここまで。お疲れさまでした!


@@reference: 中原幹夫 佐久間一浩,理論物理学のための幾何学とトポロジーI(第二版),ピアソン・エデュケーション社,2018,p193,4535788065@@

.. _微分幾何学における流れの具体例: http://hooktail.sub.jp/diffTopoGeometry/flow/

@@author:クロメル@@
@@accept:2020-05-24@@
@@category:微分・位相幾何学@@
@@id:flow2@@
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