まあ名門の役得で、修士時代にノーベル賞のお二人の講演を聞く機会があった。
金属伝導のブロッホ関数、磁気共鳴のブロッホベクトルの Bloch さん、
半導体と超伝導の BCS理論で2回受賞の Bardeen さんである。
朝永先生が 150cm, 40kg くらいの小柄・やせ形なのに対し、 お二人とも 190cm, 100kg くらいの大男であった。
Bloch さんは ブロッホ関数を思いついた経緯などを話された。
Bardeen さんの話はなにも覚えていない(アメリカ人の英語が速すぎて聞き取れなったのかも?)。
Bardeen さんにつては、半導体の Shockley との確執とか、BCS理論ってほんまかいなという一部の声もあって、 当時あまりよい印象はなかったのだけど、en.wikipedia によると「アメリカ人には珍しいくらい」研究一筋で誠実な人柄であったらしい。(なお高温超伝導はこれよりあとの発見である)
講演は両方ともキケン(危険、でなくて、基研;湯川記念基礎物理学研究所)であったのだが、 言葉のせいもあって講演後の質問などもあまりでない。
当然、座長(当時の基研所長の宇宙物理の佐藤文隆氏)がその場を繕わないといけないのだが、 これが何ともいえず、聞いてるほうが恥ずかしくなるくらい、でれっとした、しょうもないコメントだったような思いがある。。。