一番簡単なフィッティング †
メッセージ †
待望の逆格子ものです。執筆お疲れさまです NOBUさんの文章を読むことで、「逆格子」、「逆格子空間」、「どのような結晶格子でも k=0 の点に関しては必ず逆格子空間の点になる」等のイメージをつかめた気がします!
「説明一番簡単なフィッティングは図2(a)のようになるでしょう.さらに波長の短い波でフィッティングすると図2(b),(c)のようになります」について素朴な質問なのですけども、一番簡単なフィッティングがあるにも関わらず波長の短い波でもフィッティングするのはどういう事情からなのでしょうか?
返答 †
- 査読していただき、どうもありがとうございます
疑問点ですが、確かに一番簡単なフィッティングだけで、周期は分かるので、それ以上波長の短い波でフィッティングするのは冗長的な感じですね。残念ながら、このような高次の点を考えることで、どんなメリットがあるのか今のところ僕は知りません、ごめんなさい。ただ、実際に逆格子空間を使って考える時は第一ブリルアンゾーンだけ使って考えることが多いので、高次の点を使っているのを見かけることは少ない印象はあります。調べてみて何か分かったらご報告したいと思います。 -- NOBU
- 了解しました。一番簡単に表すなら、周期は一つの逆格子点で表現できているのですね。もし何か分かりましたらまた教えてください (状態は「独り言」といたします。)-- 崎間
- 執筆お疲れ様です。そしてはじめましてNOBUさん。回折を考えると高次の点が重要になってくるんじゃないですか?回折の条件は散乱ベクトルΔkが逆格子ベクトルGと等しいことですよね。これはどういうことか考えてみました。実際に二次元単純実空間格子を書いて追いかけてみてください。まず逆格子空間を考えて入射X線の波数ベクトルと散乱X線の波数ベクトルを決めてください。これは考えるだけで結構です。そしてNOBUさんのこの記事の通り、逆格子空間のベクトルは実空間での面の群を表すので、それぞれの光の等位相面を考えるとこれは波数ベクトルに垂直になっていますよね。ここである現実の格子(逆格子点でなく)の一点を決めてそこを位相0と決めるんです。それぞれの波数にたいし、位相0の面(これが選んだ点を含む面)、位相2πの面、位相4πの面などを書いていくです。ここで二つの波数それぞれの位相0の面どうしの交点、2π同士の交点、4π同士の交点などはひとつの面に載りますね。これでこの面を赤くぬってください。またある入射X線の位相の面とそれよりも位相が2π多い散乱X線の面と交点もひとつの面にのります。同様に4π違う面同士、6π違う面同士などについて同様に交点がのるひとつの面を書いていきます。すると、面の群ができますよね。これは、2πの整数倍の差を無視したとき二つの光の位相が等しくなる面の集合です。これが逆格子ベクトルGの表す面群になっているんです。これは回折の条件Δk=Gを実空間で考えたことになります。というわけで高次の点は重要ですよ。 -- クロメル