物理のかぎしっぽ 査読/ガウスの法則-積分形(篠原著)/4 のバックアップ(No.45)

目指している読者は?

メッセージ

丁度,自分も始めての査読記事の準備中でしたのでコメントをつける暇がありませんでした.

改めて拝見しましたが,やはり「読者層を何処に置いていらっしゃるか」が判りかねる,と言うのが正直な感想です.

説明の方針

最初は,マクスウェルの方程式のガウスの法則「電束密度の発散が電荷密度に等しい」から説明を開始するのだから,中級以上の読者を対象にするのかと思いました.

ところが,ベクトルの発散の体積分を,そのベクトルの面積分に置き換える,いわゆるガウスの積分定理の説明は省き,積分形のガウスの法則に話が入りました.当然,積分形と微分形の関係の考察が出るだろうと思っているうちに終わってしまう.

これでは,クーロンの話は判って,マクスウェルの方程式中のガウスの法則がわかっても,其々の関係が判らないような初学者にとっては一体なんだろう?,となるように感じます.

さらに,電束密度の説明はかなり誘電体モデルのイメージの無いまま持ち込まれても,その物理的な意味が判らなければ,理解し難いと思います.

元に戻ると,次の2つの考え方:

  1. 中級者向け
    • マクスウェルの式や物性物理学の意味での問題意識を元に説明するのか,
  2. 初級者向け
    • 電場の遠隔論的なクーロンの式と近接論的なマクスウェルの式の電場と電荷密度の式(電場の発散が電荷密度/真空中の誘電率)との橋渡しをするのか

のどちらを目指した説明をするのかが,不明瞭な気がします.

場の強度の表し方

また「電界」よりは,電場が,磁場・重力場・流体場などと関連付けられて良いのでは無いかと思います.理化学辞典でも「電界=電場」だけです.

私は,電子工学系の方々との交流を経験して,「電界,磁界」の表し方があることも熟知しています.類似の話で,虚数単位の表現が「i,j」と違うことも経験しています.自分自身は,相手の論議に従って,自由に使い分けでします.しかし,このサイトでは,「物理の初心者」を強く意識した記事を目指しているので,正面切って,異なる用語を用いない方がいいとおもいます.

ところが,「電界」という使い方で,理解が促進するような場面があるなら,それを元に強く主張されるのもありだとおもいます.

私は,現在,「ベクトル」という用語が不満で,「ヴェクタ」という言い方を自分のページや回答の中で使っています.異論があるのも承知です.論議によっては,前面取り消しも,前面利用もありと思っています.

ベクトルの表記

最後に,式中,ベクトルを太い立体で書かれていますが,この記法は何を参考にされていますか? 出典をお教えくださるとありがたいです.すくなくとも太い斜体にされる方が無難だとおもいます.私自身の好みは,斜体の上に「→」を乗せる方式ですが,これには賛否両論があります.

最後に

かなり方向性が違う意見ですが,初心者にとって静電場をスムーズに理解させるのはとても重要だと思うからです.

もう一度,リラックスして,再検討するのもいいかもしれませんね.

返答




返答2

説明の方針

対象としている読者は初級者としているつもりです。
また、この記事はクーロンの法則などとの橋渡しをするつもりは一切ありません。
記事の冒頭で書いてありますように、「ガウスの法則の物理的意味を解説する」これがこの記事の方針です。
mNejiさんのご意見を拝見すると、「マクスウェルの方程式から出発すると中級者向けのやや難しい記事になる」と仰られているように感じられるのですが、なぜそのようにお考えですか?
初級者向けの「マクスウェルの方程式を解説する記事」があってもいいではないですか?
また、「クーロンの法則などとの橋渡し」とは、おそらく「ガウスの法則の導出」を意図されているかと思うのですが、これは先日NOBUさんが「書いてみようかと思います」と仰っておられました。NOBUさんのお時間の関係で、すぐにかけるかは分かりませんし、別に私が書いてもかまいません。いずれにせよ、「橋渡し」は別記事に任せようと思います。
すべてのことをひとつの記事に書かなくても、「導出をする記事」、「式の意味を解説する記事」、「それを元に実例を示す記事」など、さまざまな記事で少しづつ解説記事を増やしていけばよいと思います。

また、この記事では単に「ガウスの法則の積分形の意味を解説している」のみです。この記事の中で微分形との橋渡しをするつもりもありません。後に、微分形の解説記事を書く前後に、ガウスの積分定理に関して書こうと思っています。いずれにせよ、これも別記事に任せます。

さらに,電束密度の説明はかなり誘電体モデルのイメージの無いまま持ち込まれても,その物理的な意味が判らなければ,理解し難いと思います.

また、この記事において電束密度の解説はしていないつもりです。誘電体モデルが云々という件も良く分かりません。
もう少し具体的にどの点が理解しがたいと仰っておられるのか、教えていただけますか?

場の強度の表し方

私は工学屋さんなので、普段使う言葉としては「電界」派です。しかし、記事の中でそれほどこだわりを持って使っているわけではありません。
「物理の記事なので電場を使ったほうが良い!」と仰るのなら、そうしますが、この記事の中で「電界」という言葉は出てきません。別記事と間違っていませんか?

# 電界、電場、両方同じ言葉であることは存じておりますが、「絶縁破壊電界」という言葉があるのに対し、「絶縁破壊電場」という単語は聞いたことがありません。若干のニュアンスの違いがあるのかもしれませんね。

ベクトルの表記

ベクトルの表記に関しても、それほどこだわって立体にしていたわけではないのですが、斜体でないといけないのですか?
太字の立体では何か不都合なことが起こるのでしょうか?なぜ、「斜体のほうが無難」なのか、解説していただけるとありがたいです。(表記に関しては疎いもので・・・。) -- 篠原 2006-09-08 (金) 13:31:53





余談ですが・・・

やはり,絶縁破壊そのものが電界・電位の概念に入りきらない現象のようですね.

仰っている意味が良く分かりません。。。 :( (記事とは関係ないので、お答えにならなくても結構です。) -- 篠原 2006-09-09 (土) 15:07:07



返答3 「-- mNeji? 2006-09-10 (日) 00:12:31

査読について

査読について篠原さんよりかなり独特な解釈が提示されたので,私見を述べる事にします.

査読というものは,書いた人が創意工夫して最善とおもって提出した記事について,第三者がそれを見て意見を出すものです.普通の専門雑誌では,論文を提出する側と審査する側が共に専門家であることが多いです.特に権威のある雑誌では,エディタがキツイばあい,けんもほろろに返されて終わることも多々あります.また,雑誌の都合上,紙面に制限があり,必ずしも言いたいだけ掛けません.

専門書でも,最近は本の寿命が短い為に,丁寧な解説が端折られたり,推敲が足らない専門書が結構あります.

それに対して,こちらの物理かぎプロジェクトでは,外部にたいして高品位な情報を提供することで,より多くの人に,我々構成員の持つ物理・数学・プログラム等の領域の知識を,多くの学生さんに見てもらおうとの趣旨で「査読」システムがされていると思います.

この場合,商業ベースの専門誌や専門図書と違って,ページ制限とか内容制限は無いわけです.それゆえ,著者は自分の持てる知識やスキルを記事の作成に注入できるわけです.しかし,記事を書く人も,その記事を査読するひとも専門家でないので,論議が的を得ない場合もあると思います.その一方で,査読者が素人故に,著者が考えていない点を指摘することも多々あります.その質問や意見に,対抗する説明をするのが査読を動かす原動力になります.

だからといって,

また、もう査読をされるつもりが一切ないのなら、このページを削除してください。

篠原さんのご解説は,篠原さんの目指そうとされている方向と違うように思います.

私は私が目指しているものに沿って記事を書いています。出来上がった記事が私の納得いくものであれば、いいのではないですか?

ここまで,著者の一方的な判断で進まれるのは如何なものかと思います.

基本ルールは,著者に対して査読者が問いを投げかけたら,著者もその問いに付いて調べたり,考察したりして論議を進めるものでありたいと思います.同じことが掲示板でも言えます.質問者に回答者が答えても,意外とミスがあります.それはそれで,ミスした回答者もさらに知恵を絞って,説明と続けるわけです.

しかし,今回に限らす,篠原さんは他人の質問や意見に説明するのではなくて,自分のほかの意見を持ち出して正当性を主張するのです.以前も,フェルミ・レベルの意味を説明したらという問いに「半導体の動作の説明には不要だから」といったほかの言い訳で終わられました.自分もそんなに詳しいわけでもないし,恐らく意味が判らないからそんなこと調べるのは嫌なのだろうとおもって引き下がりました.

今回は,時間がたっぷりあるので,多角的な討論を出来ると思い査読に参加しました.とくに,マクスウェル方程式の「電束密度の発散」に付いては,私自身,高校時代の「クーロンの法則」と「ガウスの積分定理」そして「誘電分極」で解釈に悩んだからです.

これらは,何度か電磁気の回答をしている間に思い出しました.特に;

教えてください>< [物理のかぎしっぽ] http://hooktail.maxwell.jp/bbslog/11338.html

"mNeji さんのレス (2006/08/20(Sun) 10:59)"での回答に示しましたが,少なくとも私のばあい,マクスウェルの方程式から演繹的に解を得られると思っていたとこと,なかなか問題が解けなかったのです.砂川さんの「理論電磁気学」で,金属に付いての近似を仮定しないと,問題を解けない事に気づいてから,とても問題把握が楽になりました.

さらに,砂川さんの本では,誘電体の電磁気と真空の電磁気が綺麗に腑分けされていて,それまでグチャグチャだったのがとても楽に判るようになりました.当然,近年の参考書の進歩は激しくて,こんな問題はとうに解決しているとおもっていたら,上に紹介した質問で,「真空+金属」の問題がいまだ続いているのを実感しました.さらに現在も,それに類する質問が続いています.

どう転んでも,このような現状を見ると,「真空の問題だけでない」のは賛成ですが,「真空+金属」の問題も明確にとけなくて,なぜ物質中の電磁気が判るのかが,私には理解できるものではありません.

ただし,私は数十年以上物理の世界から離れており,現状の高校〜大学の教育内容も知りませんし,自分の理解が完全とも思えません.

従って,下手に私が異論を唱えても,論議が起こらず,言葉の言いかえだけならば,他の方々との論議に委ねた方が,有意義な論議ができると考えたので,査読を中止するべきかと思いました.

しかしながら「一方的にこのページを削除」という意見を出されるならば,あまりにも査読制度を冒涜していると思います.あまりこのような論議はしたくないのですが,本当の論議がされるまでは,逆にこのページは消さないつもりです.

このページの問題

少なくとも,応用数学とすると,このページは「ベクトルの面積分」がどのような形式で書かれるかのみしか書いてありません.

そのくせ,dsのベクトルsの説明は一言も在りません.ところ法線成分Dnといった形で,急に法線が出てきます.これだけなら,数学のベクトル解析で学生さんはなんども見ていると思います.

他方,積分形の方程式を身につけるために,どのようにこの方程式を考えていくかの論議が綺麗さっぱりにありません.おそらく「電束密度ベクトルの強度分布」と「電束密度の接線を連ねた線の密度分布」との関係を示したと仰るのでしょうが,それで問題理解が進むとは思えません.

そんなことだけなら電束密度であろうが電場であろうと,色々な方法で示すことが出来ます.むしろ本質敵なのは,電荷が作り出す電場はクーロンの法則に従って,逆自乗の法則の電場を作り出す.その電場を微視的な「電場の発散とみると,部分的な電荷密度」だけで決まり,その積分形としてみると,クーロンの法則が再現できる事にあります.

そして,金属と組み合わせて検討すると,先に述べた掲示板での解説みたいな不思議な現象をいとも簡単に理解できる.電磁気学ではじめにはまる快感だと思います.

それに,微分形式を適応して考えれば,「誘導電荷」とか「電場強度と電荷面密度」とか,色々な性質がポロポロ出てきます.何も解釈しずらい「電束密度の本数を考える」必要があるのかとても私には理解できません.

私の提案

私は,具体的な論議しかできません.見えないものや,どうして勘定すれば良いか判らないものを相手を考えることが出来ないからです.

ですから,他の多くの方々と論議されて,私にも判る説明をしていただけませんか?

でも,単純な分析から初めて下さい.哲学的な「物理量とはなにか」という問いかけからは何も出てこないと思います.


まず、以前の査読のときのご意見はその時にご指摘ください。今頃どうこう言われても困ります。 また、少し補足しておきますと、私は熱力学は皆無といっていいほど勉強したことはありません。ですので、「化学ポテンシャルに関しての説明を加えろ」といわれても、かじった事もない分野の説明が書けるはずもありません。「無理です」とお答えするほか、私には何も出来ません。また、熱力学を全く勉強していない私でも、半導体工学はある程度理解することが出来ます。ここで無理に熱力学を引っ張り出してきてその説明を加えても、読者は混乱するだけではないですか?これを言い訳だと仰るのならそれも結構ですが、不必要に難しいことを引っ張り出して、難しい記事にするよりは、「不必要な難しいこと」を省いて分かり易い記事にするほうが良いのではないでしょうか?まぁ、以前のことを今頃議論しても仕方ありません。

また、今回の査読ですが、具体的に何がご不満ですか?私は、私の意見を分かっていただきたかっただけです。mNejiさんのご意見に対して、私の意見を述べただけなのですが、なぜそのようになるのか、mNejiさんが何を仰りたいのか、良く分かりません。何がご不満なのですか?mNejiさんのご意見に対して、私の意見を述べてはいけないのですか?世の中、人それぞれ違った意見を持ってます。その中で、意見がぶつかることもあります。査読で、違った意見が出てきたら、それぞれ意見をぶつけて、議論して、より良い記事にしていけばよいのではないのですか? 私は、mNejiさんのご意見の意味が、良く分かりませんでした。「本当に私の記事を読んだのかな?」とも思いましたが、これは記事作成時に私が記事の中に込めた私の意図がmNejiさんに伝わらなかったためと考え、必死に私の意図を説明したつもりです。 具体的には、いきなり div D= \cdots という式が出てきて初級者向きではない、と仰っておられましたが、私は冒頭で「 div D= \cdots \oint D dS = \cdots という2つの式が同じ意味ですよ」と述べているのみで、いきなり div D= \cdots という式を使って何か式を導いたり、「電束密度の発散は・・・」と議論を展開していません。また、それ以降は div は出てこず、発散の意味を全く知らない人が読んでも分かる記事にしたつもりです。それなのに、なぜ、最初にこの式が出てくることにそこまでこだわられるのか分かりませんでした。これは、私のこのような意図がmNejiさんに伝わってないためだと考えて、私の意図、考えを述べたのみです。 また、記事を書いている人なら、一つや二つ記事に対してこだわっている点もあるでしょう。この記事の場合、私のこだわっている点が、「電束密度で議論を進める」ことです。深く説明しだすと長くなるため、軽くしか理由を書きませんでしたが、ここで理由を書くことにします。 div D= \rho という式はいつでも成り立つ式です。でも、 div E= \frac{\rho }{\varepsilon} という式は、等方的、均一な媒質中でのみしか成り立ちません。もし、等方的でない物質中で、誘電率が行列で与えられる場合には、 div E= \frac{\rho }{\varepsilon} という式が全く意味を成さないのは明らかですよね。また、等方的な物質でも、誘電率の違う二つの物質の界面では、やはり電場を用いた式は成り立ちません。真空中であることを仮定して、法則を解説するというのは、私の中では論外です。ある特殊な条件化でしか成り立たない式を、いつでも成り立つ法則だと勘違いしてほしくないため、法則を説明する記事は、一般的な記述で書くべきだという私の「こだわり」を持って書いている点です。

私は、私の意見を述べたのみです。私の記事作成の方針を述べたのみです。なぜ、それで、「正当性を主張するのです」と言われなければならないのか、よく分かりません。結局、mNejiさんが何を仰りたかったのかも、良く分かりませんでした。なぜ、「Dの発散は・・・から始めるのは・・・」と主張されるのかも、良く分かりません。結局、「途方にくれる」とか、「落ち着いて再検討しろ」と言われたのみで、mNejiさんが何を仰りたかったのかも良く分からずに、「もういいです」といわれても、納得いきません。中途半端に意見交換をするためだけに査読を書かれたのですか?もしそうなら、今後一切私の記事にコメントを出していただきたくないです。私から見れば、めんどくさくて逃げたようにしか見えません。私がこだわりを持って書いた記事です。そんな風にいい加減に中途半端に文句だけ付けられて、逃げられても、不愉快になるだけです。記事がより良くなるわけでもなく、お互いの時間を無駄に使うだけです。そんなことをするのなら、二度と査読をしていただきたくないというのが私の意見です。このまま査読を終わるのなら、このページも削除します。議論を終わるのなら、残していても無駄、消してしまったほうが気が楽なので。返答をお待ちしております。 -- 篠原 2006-09-10 (日) 02:55:09

ふざけるのもいい加減にしてください。私の目指しているもの、私が書きたいものが書けているかどうか、なぜあなたに判断されなければならないのですか?「私が書きたい」と思っているものをmNejiさんは手に取るように分かるのですか?私が書きたいもの、目指しているものが書けているかどうかの基準は私にあるのではないですか?いちいち、記事を書いて「私の書きたいものが書けていますか?」とmNejiさんに判断されなければならないのですか?私は、私が書きたいもの、目指しているものを細部まで知っています(当たり前ですが)。それと記事を照らし合わせて、私が書きたかった記事になっているか、私しか判断出来ないのではないですか?なぜ、「あなたの書きたかった記事になっていない、あなたの目指しているものになっていない」と他人に言われなければならないのですか?私はmNejiさんが書きたかったものを書いているわけではありません。私が書きたかったものを書いています。他人に判断される筋合いはありません。

あまりにも査読制度を冒涜していると思います

何度も書きますが、ふざけるのもいい加減にしてください。査読を中途半端にして放棄しようとしたのは誰ですか? それこそ、査読制度への冒涜ではありませんか?査読ページに、「原則として,査読レポートを投稿された方はその内容について 必ず最後まで見届けて ください」とあります。ルールすら守れていない方にそのようなことを言われる筋合いはありません。 逆にお聞きしますが、いい加減に査読をして、途中で放棄して、これこそ査読制度と私と私の記事に対する冒涜ではありませんか?

今は本当に頭にきています。こだわりを持って、創意工夫して書いた私の記事を、文句だけ書いて査読を途中で放棄しようとするようないい加減で中途半端な人に読んでほしくはありませんでした。 -- 2006-09-10 (日) 04:59:41

返答4- -- mNeji? 2006-09-10 (日) 10:54:33

論議法について

● Johさんの記事 ●

少し話を戻します.私は,MLでもなんだか述べていますが,この査読制度は難しくてついていけないところが多々あります.最初に気づいたのは,Johさんの莫大な数学の解説記事に接した時です.この時は,私自身,こちらのサイトに来てまもなく,頭がボンヤリしていまいた.ところが何気なく読んでみると,従来は「線形代数」というのは過去の産物と思っていたのに反して,とても豊かな世界である事に驚きました.

それ以来,何処に意見を付けていいのか判らないので,「新規の査読」に入った記事に「素人のコメント」を付ける様になりました.「素人」がどう反応するかも,著者にとっては嬉しいことだろうと考えました.少しすると,本当に判らないことを質問して,ミス・タイプを捜したり,簡単な提案をしました.

そのうち,このような記事は,一体誰が査読するのだろうかと思うようになりました.素人なりに,Johさんの記事を拝見すると「大きな構想」をすすべく解説をされているし,自分の感覚で読みついで行くと,なんとなく理解がすすむように感じました.

ですから,Johさんの記事に付いては,通常の査読から別けて,全体を公開して,多くの読者からの質疑・応答によって,記事そのものを自然改定するのが良いのでは無いかと思うようになりました.

● 掲示板での質問に関わって ●

他方,数式掲示版に慣れるのにつれて,自分の思考力も段々に回復し,力学だけでなく電磁気やエレクトロニックス関係の質問にも返答するようになりました.

そのなかで,篠原さんの関係された質問が2つ印象に残っています.1つは昨晩,ご紹介した「金属殻の電荷」,たの一つは「カウンターで時間幅を計測したいが」といった質問です.この両者とも,私が回答し始めているところに,篠原さんが「マルチ・ポストは云々」の割り込みを掛けられました.

この時に,私はとても驚きました.特に「カウンター...」では,現象が「ストレイ容量」と思われるとの結論から,確認の実験を提案したところだったからです.驚いて,どうして善いのか判らなかったときに,FETの動特性の話が別の形からでてきて,質問者そっちのけで,そのかたと篠原さんの論議が始まりました.

正直言って,この時から篠原さんの価値判断は「自分勝手な警官気取り」として理解するようになりました.

確かに,マルチ・ポストは,古来の井戸端会議から,BBS, インターネットと人間の本性に関わることだと思います.オーナのCOさんのように「マルチ・ポスト」は回答者に失礼だから,と言う理由も理解できます.でも,最近の動向は普通の質問ですら応答がなくなることが多いです.むしろ,気楽に質問して,気楽に討論できないのでは無いでしょうか?

私は「マルチ・ポスト」の根源は,「質問者の焦り」で,ある意味ナイーブな質問が多いのと,それにガッチリ答えるサイトが無いからだろうと思っています.もちろん,玉石混交だとは思いますが,それをどう感じるかは「回答者が選択すればいい」のであって,「マルチ・ポスト監視警官」が判断するべきことでは無いと思います.もちろんのこと「悪意のマルチ・ポスト」が出てくれば,きちっと説明して積極的に排除するべきと思います.

これらの経験で,「複素インピーダンス」の質問が幾つか出ましたが,数件連続して回答したところ,はたと無くなりました.これは,回答できないだろうという事がいえないので,興味を失ったと思います.もし,これを「他のサイトで聞いてね」なんて書いていたら悪戯が増加したと推測しています.

他方,電磁気の質問も,次から次へと,手を変え,品を替えて出てくるのも事実です.それに立ち向かうというのは,大賛成です.

● 今回の記事 ●

現状では,一寸した質問や,アドバイスも全て拒否されているように感じます.

本当に自信があるならば,一気に査読に出さないで,査読ソースとして一連の構想を出して,その中で;

というのを全体として提示されない限り,篠原さんの構想を査読者に伝わらないのだと思います.

問題の整理

などの流れがあるとおもいます.そこらを具体的に書かないと,理想と現実とのギャップが埋まらないのだろうとおもいます.勿論,最近の半導体加工技術の進化,量子・光学デバイスの進展などにおけるホットな記事も必要でしょうね.

● 自分の解説をどうしているか ●

私は,高齢になっても「プロットを先行して解説を掛けません」.思うところから適当に書き出します.Wikiのおかげで,セクションごとに入れ替えていけば,自然と全体が出来上がると考えています.恐らく,Johさんや篠原さんは,プロット選考なのだと感じます.要は,各人に適した方法で,その人のオリジナルの考えをもって説明することだろうと思います.

でも,自分が判ったとおもって解説を書いていくにつれて,次々と疑問がでてきて没になる事は多数在ります.数学の本を読んでいて,つい,自分の思い込みで「正しい答え」を出しているのに,それが判らなくて,お若いかたから何度も説明されて,ようやく,自分の考えが合っているのに気づくことがありました,昨日のことです.

今後について

今回の議論は,査読制度とも深く関わっていることだと思います.

此処での論議を踏まえて,今後の査読制度について,皆さんから意見をお聞きしたいところです.後ほど,これについてMLに私見を出してみます.

崎間さんが復帰されて,ご意見を戴いて,このページを見ていただいた上で,今後の処置を考えたいと思います.--mNeji [2006-09-10 (日) 12:40:36]



 
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