ページ | 査読/ガウスの法則-積分形(篠原著) |
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投稿者 | mNeji? |
状態 | |
投稿日 | 2006-09-08 (金) 02:45:16 |
丁度,自分も始めての査読記事の準備中でしたのでコメントをつける暇がありませんでした.
改めて拝見しましたが,やはり「読者層を何処に置いていらっしゃるか」が判りかねる,と言うのが正直な感想です.
最初は,マクスウェルの方程式のガウスの法則「電束密度の発散が電荷密度に等しい」から説明を開始するのだから,中級以上の読者を対象にするのかと思いました.
ところが,ベクトルの発散の体積分を,そのベクトルの面積分に置き換える,いわゆるガウスの積分定理の説明は省き,積分形のガウスの法則に話が入りました.当然,積分形と微分形の関係の考察が出るだろうと思っているうちに終わってしまう.
これでは,クーロンの話は判って,マクスウェルの方程式中のガウスの法則がわかっても,其々の関係が判らないような初学者にとっては一体なんだろう?,となるように感じます.
さらに,電束密度の説明はかなり誘電体モデルのイメージの無いまま持ち込まれても,その物理的な意味が判らなければ,理解し難いと思います.
元に戻ると,次の2つの考え方:
のどちらを目指した説明をするのかが,不明瞭な気がします.
また「電界」よりは,電場が,磁場・重力場・流体場などと関連付けられて良いのでは無いかと思います.理化学辞典でも「電界=電場」だけです.
私は,電子工学系の方々との交流を経験して,「電界,磁界」の表し方があることも熟知しています.類似の話で,虚数単位の表現が「i,j」と違うことも経験しています.自分自身は,相手の論議に従って,自由に使い分けでします.しかし,このサイトでは,「物理の初心者」を強く意識した記事を目指しているので,正面切って,異なる用語を用いない方がいいとおもいます.
ところが,「電界」という使い方で,理解が促進するような場面があるなら,それを元に強く主張されるのもありだとおもいます.
私は,現在,「ベクトル」という用語が不満で,「ヴェクタ」という言い方を自分のページや回答の中で使っています.異論があるのも承知です.論議によっては,前面取り消しも,前面利用もありと思っています.
最後に,式中,ベクトルを太い立体で書かれていますが,この記法は何を参考にされていますか? 出典をお教えくださるとありがたいです.すくなくとも太い斜体にされる方が無難だとおもいます.私自身の好みは,斜体の上に「→」を乗せる方式ですが,これには賛否両論があります.
かなり方向性が違う意見ですが,初心者にとって静電場をスムーズに理解させるのはとても重要だと思うからです.
もう一度,リラックスして,再検討するのもいいかもしれませんね.
対象としている読者は初級者としているつもりです。
また、この記事はクーロンの法則などとの橋渡しをするつもりは一切ありません。
記事の冒頭で書いてありますように、「ガウスの法則の物理的意味を解説する」これがこの記事の方針です。
mNejiさんのご意見を拝見すると、「マクスウェルの方程式から出発すると中級者向けのやや難しい記事になる」と仰られているように感じられるのですが、なぜそのようにお考えですか?
初級者向けの「マクスウェルの方程式を解説する記事」があってもいいではないですか?
また、「クーロンの法則などとの橋渡し」とは、おそらく「ガウスの法則の導出」を意図されているかと思うのですが、これは先日NOBUさんが「書いてみようかと思います」と仰っておられました。NOBUさんのお時間の関係で、すぐにかけるかは分かりませんし、別に私が書いてもかまいません。いずれにせよ、「橋渡し」は別記事に任せようと思います。
すべてのことをひとつの記事に書かなくても、「導出をする記事」、「式の意味を解説する記事」、「それを元に実例を示す記事」など、さまざまな記事で少しづつ解説記事を増やしていけばよいと思います。
また、この記事では単に「ガウスの法則の積分形の意味を解説している」のみです。この記事の中で微分形との橋渡しをするつもりもありません。後に、微分形の解説記事を書く前後に、ガウスの積分定理に関して書こうと思っています。いずれにせよ、これも別記事に任せます。
さらに,電束密度の説明はかなり誘電体モデルのイメージの無いまま持ち込まれても,その物理的な意味が判らなければ,理解し難いと思います.
また、この記事において電束密度の解説はしていないつもりです。誘電体モデルが云々という件も良く分かりません。
もう少し具体的にどの点が理解しがたいと仰っておられるのか、教えていただけますか?
私は工学屋さんなので、普段使う言葉としては「電界」派です。しかし、記事の中でそれほどこだわりを持って使っているわけではありません。
「物理の記事なので電場を使ったほうが良い!」と仰るのなら、そうしますが、この記事の中で「電界」という言葉は出てきません。別記事と間違っていませんか?
# 電界、電場、両方同じ言葉であることは存じておりますが、「絶縁破壊電界」という言葉があるのに対し、「絶縁破壊電場」という単語は聞いたことがありません。若干のニュアンスの違いがあるのかもしれませんね。
ベクトルの表記に関しても、それほどこだわって立体にしていたわけではないのですが、斜体でないといけないのですか?
太字の立体では何か不都合なことが起こるのでしょうか?なぜ、「斜体のほうが無難」なのか、解説していただけるとありがたいです。(表記に関しては疎いもので・・・。) -- 篠原 2006-09-08 (金) 13:31:53
しかし,それこそ,初学者に,電束密度の発散は...と始めるのはとても理解できません.私は、「電束密度の発散は」と話を始めているつもりはありません。記事の冒頭で、「微分形と積分形は同じ意味ですよ」と言っているだけです。
初学者は,真空でのクーロンの法則は高校の範囲で理解しているとしても,物質中の話をもってこられると混乱する元だと思います.この点は私がこだわりを持って書いている点です。読者に真空中でのみ成り立つ法則だとは思ってほしくはありません。
分極といえばお分かりでしょうか?すみませんが、よく分かりません。具体的に分かりやすく解説をお願いいたします。
ですから,初学者にマクスウェル方程式を教えるには,むしろ電場Eと磁場Hだけで教えて, 最後に,電束密度D,磁束密度Bを示して,中級コースに進むとか....上でも書きましたように、この点は私がこだわりを持って書いている点です。真空中でのみ、または均一、等方性の物質内でのみ成り立つ法則だとは思ってほしくないため、電場Eでの解説に修正するつもりはありません。
初学者は,その数学的な意味を知りたい以上に,物理的な解釈を知りたいのではないですか?私はこの記事の中で、物理的な意味を解説しているつもりです。
「ベクトルを太い立体」にすると,特別な演算子に見える訳です.立体と斜体については了解しました。ご教示ありがとうございます。次回の修正で、該当部分を修正したいと思います。
余談ですが・・・
やはり,絶縁破壊そのものが電界・電位の概念に入りきらない現象のようですね.
仰っている意味が良く分かりません。。。 (記事とは関係ないので、お答えにならなくても結構です。) -- 篠原 2006-09-09 (土) 15:07:07
もう一度,リラックスして,再検討するのもいいかもしれませんね.という、「記事の大幅な修正をしたほうがいい」ともとれるコメントをしておきながら、途中で査読を放棄されて、無責任だとは思いませんか?
篠原さんのご解説は,篠原さんの目指そうとされている方向と違うように思います.私は私が目指しているものに沿って記事を書いています。出来上がった記事が私の納得いくものであれば、いいのではないですか?