物理のかぎプロジェクト用にreStructuredTextを拡張した機能を紹介します (ここで紹介する機能は当プロジェクトでしか使えませんので,ご注意ください).
TeXにより描画された美しい数式を,簡単にHTMLに含めることができます.
文中に数式を書く場合,
運動方程式は $ma=F$ と書かれる.ここで $m$ は物体の質量である.
のように数式部分を $ と $ で括ります. このとき,$ と $ で括られた数式の前後には, 必ず半角スペースが入らなければならないことに注意してください. 句読点の後は忘れやすいので,特に気をつけてください. ただし,$ と $ で括られた数式が行頭にる場合のみ, はじめの $ の前には半角スペースがなくてもかまいません.
独立した行の数式は
<tex> ma=F </tex>
のように,<tex> と </tex> で括って表記します. これは LaTeX でいうところの
\begin{align*} ma=F \end{align*}
と同様の働きをします.align*環境ですので,番号は振られません. 数式に番号を付けたい場合には
<tex> ma=F \tag{1} </tex>
のように \tag{} 命令を用いて明示する必要があります.
数式に番号を振りたい場合には \tag{} 命令を用いますが, 番号を振りたい数式が多い場合は変更を加えるのが大変な場合があります.
<tex> ma=F \tag{##} </tex>
のようにすれば,コンバート後に自動的に式番号が振られます.
自動に割り振られた式番号を,文中で相互に参照したい場合
<tex> y = x \tag{#def(linear)} </tex>
のように 「#def(ラベル名)」でラベルを与え,
式 (#ref(linear)) より……
のように 「#ref(ラベル名)」 で与えたラベルを参照することができます. LaTeXの「\label{}」および「\ref{}」機能に相当します.
@@author: 著者の名前@@
などの命令により,著者や初版日などの情報を含めることができます. 上のような命令について「@@命令」と呼ぶことにします. さらに,@@命令は「要素名」と「値」に別れます.
@@要素名: 値@@
現在,@@命令の要素は以下の5種類が用意されています.
それぞれについて順に説明します.
@@autor: 値@@
は,記事の著者情報を保存します.値には著者名を記入します. 著者が複数の場合は「・」(なかぐろ)で区切ってください.
@@accept: 値@@
は,初版日を保存します.値は記事が初めて公開される日を YYYY-MM-DD の形式で表したものです. 通常,正式公開作業をする者が日付を記入します.
@@category: 値@@
は,記事のカテゴリ情報を保存します. 値にはカテゴリを記入します. 指定可能なカテゴリは 記事カテゴリ一覧 をご覧ください. 査読提出時に指定してあれば,できるだけそれに従います. 査読提出時に指定してない場合は改めて訪ねるか,明らかな場合は公開時に勝手に割り振ります.
@@reference: 値@@
は,参考文献の情報を保存します. 値はカンマ区切りのデータ列を指定します. カンマ数により挙動が異なります. 詳細は 物理のかぎ記事チュートリアル#q36bd57c をご覧ください.
@@information: 値@@
は,上記以外の情報を保存します.値には何でも書けますが,原則として
に限ってください.これは,上記3項目がコラボレーションされることが多いためです. それぞれJavaアプレットをつくった人,絵を描いた人, アニメーションGIFをつくった人の名前を記入します.
たとえばオイラーさんがケプラーさんにたのんでJavaアプレットをつくってもらった場合
@@information: アプレット:ケプラー@@
という情報を加えましょう.さらに仁科さんに絵を描いてもらった場合
@@information: アプレット:ケプラー, イラスト:仁科@@
という情報を加えるといいでしょう.