lftpは，コマンドラインで使用するFTPクライアントです．ミラーリング，コマンドライン上での補完・編集，ブックマーク機能などが備わっており，高機能です．
lftpを起動するには，
$ lftp
とタイプします．すると
lftp :~>
というプロンプトが立ち上がります． このプロンプトに対して，lftpのコマンドを打ち込むことで操作します．
終了は
lftp :~> exit
とします．
FTPによるファイル操作を行うには， まずサーバにログインする必要があります． site というFTPサーバに user というユーザでログインするには
lftp :~> open site -u user
とタイプします．このあとパスワードを聞かれるので入力すると，ログインできます． ログインするとlftpのプロンプトが
lftp site:~>
のように変ります．
$ lftp site -u user
とすれば，起動とログインをいっぺんに行えます．
| lftpのコマンド | 行うこと |
|---|---|
| cd リモートディレクトリ | サーバのディレクトリを変更 |
| lcd ローカルのディレクトリ | クライアントのディレクトリを変更 |
| ls | リモートディレクトリ一覧．シェル上の ls -l に相当 |
| cls | リモートディレクトリ一覧．シェル上の ls に相当 |
| pwd | サーバの現在のディレクトリを表示 |
| lpwd | ローカルの現在のディレクトリを表示 |
| put ローカルファイル | クライアントのファイルをアップロード |
| get リモートファイル | サーバのファイルをダウンロード |
| mput 複数のローカルファイル | クライアントの複数ファイルをアップロード |
| mget 複数のリモートファイル | サーバの複数ファイルをダウンロード |
| rm リモートファイル | サーバのファイルを削除 |
| help コマンド名 | コマンドの説明．コマンド名を省略するとコマンド一覧を表示 |
| reconnect | 接続し直し，リモートの情報を最新の情報にする |
良くログインするサイトへは，ブックマークを設定しておくと便利です．
ログインしている情報を name という名前でブックマークに登録するには
lftp site:~> bookmark add name
とします．ここで登録される情報は，サーバ名，ユーザ名， サーバのカレントディレクトリ，ローカルのカレントディレクトリです． 登録したブックマーク情報を削除するには
lftp site:~> bookmark del name
とします．
lftpを起動した後，openでブックマーク名を指定します．
lftp ~> open name
どんなブックマークがあるかを知るには，
lftp ~> bookmark lilst
とします．
ブックマークしたとき，パスワードも同時に保存してほしい場合，~/.lftprc というファイルを作成し，そこに set bmk:save-passwords 1 と記述します．これらを一気に行うには
$ echo 'set bmk:save-passwords 1' > ~/.lftprc
とすれば良いでしょう．
あらかじめ cd ，lcd コマンドで，リモート・ローカルともに，ミラーリング対象としたいディレクトリに移動しておきます．
単に
mirror
とすれば，リモート側カレントディレクトリ以下のファイルが全てローカルにダウンロードされます．リモートになく，ローカルにのみあるファイルを削除したいときは -e オプションを付けて
mirror -e
とします．
ローカル側カレントディレクトリ以下のファイルを，全てリモートへアップロードするには -R オプションを付けて
mirror -R
とします．ローカルになく，リモートにのみあるファイルを削除したいときは -e オプションを付けて
mirror -R -e
とします．
lftpをsftpプロトコルで使用するには
$ lftp sftp://userid:password@hostname
とします．
