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#rst2hooktail_source
===============================
一般化座標
===============================
解析力学への導入
===============================
力学の基本法則は,ニュートンの運動の法則であり,質量 $m$ ...
位置ベクトルを $\bm{r}$ として具体的に次の式で表現できま...
<tex>
m \ddot{\bm{r}} = \bm{f} \tag{##}
</tex>
さて,式(1)はベクトルで表現されてるのでどんな座標系を選ん...
解くことってあまりしませんよね.そこでどうするかというと...
たとえば中心力場(ひとつの大きな天体による万有引力などを思...
考えて見ましょう.ポテンシャルを $V$ とします.このときの...
きましょう.
直交座標系 $(x,y)$ を選んだときは,式(1)は次のようにかけ...
<tex>
m\ddot{x}=-\frac{\partial V}{\partial x} , m\ddot{y}=-\fr...
</tex>
でも,中心力場の問題を解くときは極座標が便利です.そこで...
式(1)は次のようになるのでしょうか??
<tex>
m\ddot{r}=-\frac{\partial V}{\partial r} , m\ddot{\theta}...
</tex>
結論を言ってしまうと,このようにはできません. $r=\sqrt{x...
式(2)を変形すると次のようになります.ここは式がこの形にな...
ときは,中心力場のポテンシャル $V$ は $r$ のみの関数で $\...
<tex>
m\ddot{r}=-\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}r}\left ( V+\frac{...
</tex>
ただし, $l=mr^2\dot{\theta}$ とおいています.
ここで注目してほしいのですが,式(2)と式(3)は同じ形にはな...
は,公式を暗記するか,変数変換して直交座標系での式に代入...
そこで,さまざまな座標について同じ形をした運動方程式が欲...
では,そんな便利な解析力学に入る準備をしていきましょう!
一般化座標
==============
運動を表現できる座標について考えてみましょう.それは,前...
極座標でも良いですし,剛体の運動なら各質点の直交座標変数...
これらの新しい座標の変数について共通なことは,直交座標変...
ということです.
このような新しい座標を総称して一般化座標(もしくは一般座標...
ことを要求しましょう.ここで注意してほしいのは,別にディ...
以下の文章で,直交座標変数は $x_1,x_2,\cdots,x_n$ と表し...
ことにします.解析力学ではたくさんの粒子を一気に扱うこと...
添字をつけて座標を区別していきます.今のうちに慣れてしま...
両変数の間には1対1対応が成立するため,両変数の関係を関数...
座標変換を表現できるように時間 $t$ にも依存することにしま...
<tex>
x_i=x_i(q_1,q_2,\cdots,q_n;t) (i=1,2,\cdots,n) \tag{##} \\
q_i=q_i(x_1,x_2,\cdots,x_n;t) (i=1,2,\cdots,n) \tag{##}
</tex>
さて,上式を時間 $t$ について微分してみましょう.式(4)か...
が得られますね.式(5)から得られる物理量は一般化座標の時間...
(もしくは一般速度) $\dot{q}_1,\dot{q}_2,\cdots,\dot{q}_n$...
チェーンルールを使って両者の関係を調べてみることにします.
<tex>
\dot{x}_i = \sum_{k=1}^{n}\frac{\partial x_i}{\partial q_...
\dot{q}_i = \sum_{k=1}^{n}\frac{\partial q_i}{\partial x_...
</tex>
ここで $\frac{\partial x_i}{\partial q_k}$ などは,一般座...
なります.そのため直交座標系では座標の時間微分だけの関数...
なるということは頭の隅にでも留めておくと今後役に立つかも...
式(6)を $\dot{q}_l$ ,式(7)を $\dot{x}_l$ で偏微分するこ...
<tex>
\frac{\partial \dot{x}_i}{\partial \dot{q}_l}=\frac{\part...
{\partial \dot{x}_l}=\frac{\partial q_i}{\partial x_l} \t...
</tex>
さて,これまでは座標間の関係についてみてきました.次は力...
一般化力
============
質点系に力が加えられている場合を考えて見ましょう.直交座...
と表せたとします.このとき仮想仕事 $\delta W$ は,仮想変...
次のように表せますね. [*]_
<tex>
\delta W = \sum_{k=1}^{n} F_k \delta x_k \tag{##}
</tex>
この $\delta W$ を一般化座標の仮想変位 $\delta q_1,\delta...
一般に $x_i$ は一般化座標の関数だったので, $\delta x_i$ ...
<tex>
\delta x_i = \sum_{j=1}^{n} \frac{\partial x_i}{\partial ...
</tex>
式(10)を式(9)に代入して次式を得ます.
<tex>
\delta W = \sum_{k=1}^{n}\sum_{j=1}^{n}F_k \frac{\partial...
</tex>
和の順序を入れ替えて式(9)と同じ形にしてみます.
<tex>
\delta W = \sum_{j=1}^{n}\left ( \sum_{k=1}^{n}F_k \frac{...
</tex>
ここで, $Q_j = \sum_{k=1}^{n}F_k \frac{\partial x_k}{\pa...
定義します. $Q_j$ は力のディメンションを持つとは限らない...
式(12)は式(9)とまったく同じ形で書ける事がはっきりしますね.
<tex>
\delta W = \sum_{j=1}^{n}Q_j\delta q_j \tag{##}
</tex>
なんだか定義ばかりで疲れてしまいましたが,ようやく解析力...
それでは次回からラグランジュの運動方程式に入っていきまし...
.. [*] 仮想仕事や仮想変位について知らない人は, 仮想仕事...
.. _仮想仕事の原理: http://www12.plala.or.jp/ksp/analytic...
@@author:佑弥@@
@@category:解析力学@@
@@accept:2007-04-27@@
@@id:generalizedCoordinate@@
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一般化座標
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解析力学への導入
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力学の基本法則は,ニュートンの運動の法則であり,質量 $m$ ...
位置ベクトルを $\bm{r}$ として具体的に次の式で表現できま...
<tex>
m \ddot{\bm{r}} = \bm{f} \tag{##}
</tex>
さて,式(1)はベクトルで表現されてるのでどんな座標系を選ん...
解くことってあまりしませんよね.そこでどうするかというと...
たとえば中心力場(ひとつの大きな天体による万有引力などを思...
考えて見ましょう.ポテンシャルを $V$ とします.このときの...
きましょう.
直交座標系 $(x,y)$ を選んだときは,式(1)は次のようにかけ...
<tex>
m\ddot{x}=-\frac{\partial V}{\partial x} , m\ddot{y}=-\fr...
</tex>
でも,中心力場の問題を解くときは極座標が便利です.そこで...
式(1)は次のようになるのでしょうか??
<tex>
m\ddot{r}=-\frac{\partial V}{\partial r} , m\ddot{\theta}...
</tex>
結論を言ってしまうと,このようにはできません. $r=\sqrt{x...
式(2)を変形すると次のようになります.ここは式がこの形にな...
ときは,中心力場のポテンシャル $V$ は $r$ のみの関数で $\...
<tex>
m\ddot{r}=-\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}r}\left ( V+\frac{...
</tex>
ただし, $l=mr^2\dot{\theta}$ とおいています.
ここで注目してほしいのですが,式(2)と式(3)は同じ形にはな...
は,公式を暗記するか,変数変換して直交座標系での式に代入...
そこで,さまざまな座標について同じ形をした運動方程式が欲...
では,そんな便利な解析力学に入る準備をしていきましょう!
一般化座標
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運動を表現できる座標について考えてみましょう.それは,前...
極座標でも良いですし,剛体の運動なら各質点の直交座標変数...
これらの新しい座標の変数について共通なことは,直交座標変...
ということです.
このような新しい座標を総称して一般化座標(もしくは一般座標...
ことを要求しましょう.ここで注意してほしいのは,別にディ...
以下の文章で,直交座標変数は $x_1,x_2,\cdots,x_n$ と表し...
ことにします.解析力学ではたくさんの粒子を一気に扱うこと...
添字をつけて座標を区別していきます.今のうちに慣れてしま...
両変数の間には1対1対応が成立するため,両変数の関係を関数...
座標変換を表現できるように時間 $t$ にも依存することにしま...
<tex>
x_i=x_i(q_1,q_2,\cdots,q_n;t) (i=1,2,\cdots,n) \tag{##} \\
q_i=q_i(x_1,x_2,\cdots,x_n;t) (i=1,2,\cdots,n) \tag{##}
</tex>
さて,上式を時間 $t$ について微分してみましょう.式(4)か...
が得られますね.式(5)から得られる物理量は一般化座標の時間...
(もしくは一般速度) $\dot{q}_1,\dot{q}_2,\cdots,\dot{q}_n$...
チェーンルールを使って両者の関係を調べてみることにします.
<tex>
\dot{x}_i = \sum_{k=1}^{n}\frac{\partial x_i}{\partial q_...
\dot{q}_i = \sum_{k=1}^{n}\frac{\partial q_i}{\partial x_...
</tex>
ここで $\frac{\partial x_i}{\partial q_k}$ などは,一般座...
なります.そのため直交座標系では座標の時間微分だけの関数...
なるということは頭の隅にでも留めておくと今後役に立つかも...
式(6)を $\dot{q}_l$ ,式(7)を $\dot{x}_l$ で偏微分するこ...
<tex>
\frac{\partial \dot{x}_i}{\partial \dot{q}_l}=\frac{\part...
{\partial \dot{x}_l}=\frac{\partial q_i}{\partial x_l} \t...
</tex>
さて,これまでは座標間の関係についてみてきました.次は力...
一般化力
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質点系に力が加えられている場合を考えて見ましょう.直交座...
と表せたとします.このとき仮想仕事 $\delta W$ は,仮想変...
次のように表せますね. [*]_
<tex>
\delta W = \sum_{k=1}^{n} F_k \delta x_k \tag{##}
</tex>
この $\delta W$ を一般化座標の仮想変位 $\delta q_1,\delta...
一般に $x_i$ は一般化座標の関数だったので, $\delta x_i$ ...
<tex>
\delta x_i = \sum_{j=1}^{n} \frac{\partial x_i}{\partial ...
</tex>
式(10)を式(9)に代入して次式を得ます.
<tex>
\delta W = \sum_{k=1}^{n}\sum_{j=1}^{n}F_k \frac{\partial...
</tex>
和の順序を入れ替えて式(9)と同じ形にしてみます.
<tex>
\delta W = \sum_{j=1}^{n}\left ( \sum_{k=1}^{n}F_k \frac{...
</tex>
ここで, $Q_j = \sum_{k=1}^{n}F_k \frac{\partial x_k}{\pa...
定義します. $Q_j$ は力のディメンションを持つとは限らない...
式(12)は式(9)とまったく同じ形で書ける事がはっきりしますね.
<tex>
\delta W = \sum_{j=1}^{n}Q_j\delta q_j \tag{##}
</tex>
なんだか定義ばかりで疲れてしまいましたが,ようやく解析力...
それでは次回からラグランジュの運動方程式に入っていきまし...
.. [*] 仮想仕事や仮想変位について知らない人は, 仮想仕事...
.. _仮想仕事の原理: http://www12.plala.or.jp/ksp/analytic...
@@author:佑弥@@
@@category:解析力学@@
@@accept:2007-04-27@@
@@id:generalizedCoordinate@@
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