================================ 真性・外因性半導体 ================================ 半導体には、不純物の種類によりP形、N形などに分けられます。また、不純物を含まないI形半導体もあります。不純物を含む半導体のことを、外因性半導体と呼び、不純物を含まない半導体のことを真性半導体と呼びます。 フェルミ・ディラック分布 ------------------------------- 物質中の電子のエネルギーの分布は、フェルミディラック分布に従います。フェルミディラック分布は、下の図のような関数になっています。 .. image:: shino-PNI-typeSemiconductor-fig1.png あるエネルギーの電子の密度は、(確率密度)×(状態密度)であらわされます。状態密度は、「あるエネルギーにどれだけの座席があるか」を示したものなので、確率密度は、「その座席の中に、どれぐらいの割合で電子が座っている座席があるか」をあらわした確立です。 真性半導体 ------------------------------- 半導体は、基本的に絶縁体型バンド構造をしています( 導体・絶縁体・半導体_ を見てください)。バンド構造が絶縁体型であるために、非常に純粋な半導体はとても高い抵抗率を持ちます。このように、非常に高純度で、不純物をほとんど含まない半導体を真性半導体といいます。 .. _導体・絶縁体・半導体: http://www12.plala.or.jp/ksp/solid/differenceOfResistance/ 外因性半導体 ------------------------------- 真性半導体に対して、格子欠陥や不純物が存在するために電子あるいは正孔のどちらかが多くなっている半導体を外因性半導体といいます。外因性半導体には、n形半導体とp形半導体の2種類あります。どちらも真性半導体に不純物原子を添加して作ります。 n形半導体 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 電子が過剰に存在する半導体をn形半導体といいます。 p形半導体 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 正孔が過剰に存在する半導体をp形半導体といいます。 @@author:篠原・トミー@@ @@accept:2005-10-27@@