================ 準定常電流理論 ================ 経験的に導体中で時間変動する電流の場合もオームの法則          j=σE に従う事が知られています。E=E_{0}sinωtのときとき変位電流と伝導電流の大きさの比は      (変位電流):(伝導電流)=εω:σ=10^{-18}ω:1                     ε:誘電率、ω:電場の角振動数 σ:電気伝導率 です。緩やかに変動するとき変動電流は十分小さい事がわかります。 そこでマクスェル方程式から変位電流項を落とした近似的な理論を準定常電流理論と言います。 またこの理論は工学の分野では交流回路理論と呼ばれています。最後に準定常電流理論が満たす電磁場の方程式を書き下すと  ∇・E+∂/∂tB=0(1),∇・B=0(2),∇×H=j(3),B=μH(4),i=σ{E+E'}(5) そして、(3)式の発散を取る事によって∇・j=0を得ます。電荷の保存則に代入すると∂/∂tρ=0を得ます。次に電源以外の点で オームの法則はj=σEなので発散を取ると∇・E=0つまりρ=0です。 最低限適用できる仮定と満たす方程式を示しておきました。質問があれば説明を追加します。