物理のかぎしっぽ 記事ソース/占星術 の変更点

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 占星術
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 物理学がはっきりとそのかたちをつくりだしたのは,16世紀から17世紀にかけてだといわれています(そのころ,日本は安土桃山時代から江戸時代に入っています.斎藤道三 - 織田信長 - 豊臣秀吉 - 徳川家康 と歴史が動いた時代です).しかしそのころの学問は,宗教的で神秘的な要素がまだ色濃く残っており,魔法じみたものも学問といっしょくたにされていました.それが錬金術であり占星術です.これらは現在,学問の範ちゅうに入っておりませんが,錬金術は化学と,占星術は物理学ととても深い関係があります.
 
 占星術とはいわゆる星占いで,かくいう僕も占いが大好きで(嘘),毎日の行動はすべてタロットカードで決めています(大嘘).天体の運動というのはとても規則的で,自然界のなかにある一定の法則があるんではないかということを人類に暗示したと思われます.実際きれいな星空をみると壮大な気持ちになりますし,そこに法則があろうものならその天体の運動を知ることで僕たちの運命とか,そういうものをすべて決めてくれそうです.お星さまはすべて知っている,なのです.
 
 イギリスのストーンヘンジという巨大遺跡は天体観測に使われていたという話ですし,そのほかにも世界中には天体観測用と思われる遺跡が数多く残されています.現代は科学が発達し,僕たちは自然の恐怖を忘れてしまっていますが,つねに危険と隣合わせだった古代の人たちが天体の運動に運命の拠り所を求めた気持ちも分かる気がします.
 
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 占星術は紀元前の時代アレキサンドリアでだいたい確立されており,それが広まって16世紀ごろにはヨーロッパの諸候はみんな占星術師をかかえていたそうです.そして行政などの重大な決定はすべて占星術で決めていたとか(今こんなことされたらたまったもんじゃありません).
 
 占星術や錬金術が一大ブレイクを起こしたのが,神聖ローマ帝国のルドルフ2世皇帝(1576年 - 1612年)の時代です.この皇帝は頭がおかしかったという噂ですが,錬金術で金をつくり占星術で行政をおこなおうと,研究所をジャンジャンつくり世界中から錬金術師,占星術師を集めて研究させていました.ともあれ,このルドルフ2世のおかげで占星術は大発展をとげ,さらには物理学の発展にも貢献したのです.
 
 物理学にだいいっぽを刻んだケプラーの研究も,この皇帝の研究所でなされました.ティコブラーエの観測データをもとにケプラーが天体に関する三つの法則を発見し,ニュートンへとつながり力学がつくりあげられていくわけですが,せっかくですからもっと以前の時代の天動説,地動説の話にも触れておきましょう.
 物理学にだいいっぽを刻んだケプラーの研究も,この皇帝の研究所でなされました.ティコブラーエの観測データをもとにケプラーが天体に関する三つの法則を発見し,ニュートンへとつながり力学がつくりあげられていくわけですが,せっかくですからもっと以前の時代の天動説,地動説の話にも触れておきましょう( `プトレマイオスの天動説 <http://www12.plala.or.jp/ksp/mechanics/ptolemaios/>`_ へつづく).
 
 
 @@author:崎間@@
 @@accept:2004-05-18@@
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