物理のかぎしっぽ 記事ソース/為替レートの変化率について のバックアップの現在との差分(No.2)

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 為替レートの変化率について
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 経済について、前から疑問だったことが、
 自分なりに整理できたので、ここに記します。
 とても簡単なモデルですが、大まかな変化は記述できていると思います。
 
 設定
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 日本の総資産価値を $A$ 円、アメリカの総資産価値を $B$ ドルとします。
 為替レート1ドル= $x$ 円の時、
 両国の資産価値の比を $ \alpha :\beta $ とすると、
 
 <tex>
 \alpha : \beta = A : Bx \tag{##}
 </tex>
 
 となります。
 ここで、レート $x$ が正の数 $r>1$ 倍になり、または、 $\Delta x$ 円上昇して、 $x^\prime$ になったとします。
 
 <tex>
 x^\prime = rx = x + \Delta x \tag{##}
 </tex>
 
 この時、 $D$ ドルの資産をもっている場合、資産は日本円に換算して $rD$ 円に増えたことになります。
 逆に、 $Y$ 円持っていた時は、ドルに換算して $\dfrac{Y}{r}$ ドルに減ったことになります。
 
 アメリカの資産価値 $\beta$ が、時間 $t$ 、時定数 $k$ として、 $e^{-kt}$ 倍に変化すると仮定します。
 円高の時
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 アメリカの資産価値 $\beta$ が、時間 $t$ 、時定数 $k$ として、 $e^{-kt}$ 倍に従い減少していくと仮定します。
 すると、
 
 <tex>
 \alpha : \beta e^{-kt} = A : B(x- \Delta x) \tag{##}
 </tex>
 
 式 $(1)$ と式 $(3)$ の比に直して辺々割ると、
 
 <tex>
 \frac{e^{-kt}\beta}{\beta} = \frac{x-\Delta x}{x} \tag{##}
 </tex>
 
 より、
 
 <tex>
 \Delta x = x(1-e^{-kt}) \tag{##}
 </tex>
 
 .. image :: chromel-kawase-01-t.png
 
 この $\Delta x$ の時間変化をみると、
 
 <tex>
 \frac{d(\Delta x)}{dt}=kxe^{-kt} \tag{##}
 </tex>
 
 .. image :: chromel-kawase-02-t.png
 
 この様に時間が経てば経つほど、また $x$ が小さければ小さいほど、
 単位時間に減る為替レート $\Delta x$ の減り方は減っていきます。
 これは、直感的に正しいと思われます。
 
 以上、取り留めのない話でしたが、お付き合いいただき光栄です。
 今日は、ここまで。
 ここで、 $Y$ 円の価値は、ドルに換算して
 
 <tex>
 \frac{Yx}{x-\Delta x}= \frac{Yx}{x-x(1-e^{-kt})} =Ye^{kt}
 </tex>  
 
 ドル換算の日本円の価値は、指数関数的に大きくなります。
 アメリカのドルがどんどん安くなっているので、
 現実がこの理論に従うなら、当然ですね。
 逆にいうと、これが現実を表わしていないなら、
 この理論の限界ということでしょう。
 
 以上、単純で取り留めのない話でしたが、お付き合いいただき光栄です。
 今日は、ここまで。お疲れ様でした。
 
 
 @@author:クロメル@@
 @@accept:2010-08-02@@
 @@category:物理数学@@
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