#rst2hooktail_source ============================================================ ベクトルの基底の変換 ============================================================ ベクトルは本来座標の変換とは、 独立に存在しています。 この記事では、おちいり易い間違いを 退けるためベクトルの変換について書いていきます。 成分の変換 =============== ベクトル $\bm{x}$ [*]_ の座標系 $A$ と座標系 $B$ との間の「成分」 [*]_ の変換を書きます。 簡単のため、三次元のベクトルを書きますが、 もっと高次でも同様です。 .. [*] ベクトルは高校では、 $\overrightarrow{A}$ の様に書きましたが、 大学では、 $\bm{x}$ の様にボールド体で書くのが一般的なようです。 .. [*] 成分にカギ括弧を付けたのは、これとは別の「基底」の変換があるからです。 それは、次のようになります。つまり、 <tex> \bm{x} = \sum_{i=1}^{3} A_i \bm{e}_{iA} = \sum_{i=1}^{3} B_i \bm{e}_{iB} \tag{##} </tex> に対し、 <tex> \begin{pmatrix} A_1 \\ A_2 \\ A_3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} p_{11} & p_{12} & p_{13} \\ p_{21} & p_{22} & p_{23} \\ p_{31} & p_{32} & p_{33} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} B_1 \\ B_2 \\ B_3 \end{pmatrix} </tex> となります。これを基底の取り換え $A \to B$ の行列といいます。 @@reference: 齊藤正彦,線型代数入門,東京大学出版会,1966,p106,4130620010@@ @@author:クロメル@@ @@accept:2010-01-11@@ @@category:ベクトル解析@@ @@id:vectorTransform@@