物理のかぎしっぽ 査読/フーリエ級数(黒子著)/3

解説を生み出していくのはプログラム作りに似ているのか?

メッセージ

私は,プログラム作りが下手で,思いついたら,すぐにサブルーチンを書いてしまいます.そのサブルーチンをチェックするプログラムを書いているうちに,そのチェック・プログラムがメイン・プログラムに化けることが多いです.

本論ですが,黒子さんの頭脳の中でも,このサブルーチン(フーリエ級数)にアプローチするためのパスが幾つもあるので,やや不自然な箇所があると思いますが,それは,アイデアを収束させるまえの発散状態だと理解します.

アイデアの発散から,良い解(最適解と考えると時間が掛かりすぎるので×)を選択して,文全体のバランスを取るのがいい解説を作る事なのかもしれない.「どこかの本の解説にも,こんな事が載っていたような」

私自身が「黒子さんの解説を拝見することで記憶を蘇えりさせながら」疑問点を考えて行きたいと思います.

論点は3つです.

1 a_0 ないしは 1/sqrt(2)

定数項の説明だけが,すこし天下り的過ぎると思います.「cos(0)=1」との相関関数という視点で,天下りでない説明が欲しいと思います.

また,定数項というのは,区間に於ける平均値だという簡単な事実を確認した方がいいです.初級者が次のステップを踏む為の重要点だ!,と思います.

2 級数から積分へ 「T → ∞」だと「 1/T → df」

昔もこの前後で,釈然としなかったと思います.

3 三角関数の計算はとばして,オイラ表示で統一?

私の脳は「猫さんの脳」なので「1,2,...無限大」みたいなので,三角関数の計算は身の毛の立つ思いが強いです.しかし,オイラの公式の e^{i x}なら「猫さんの脳」でも結構,計算に追従できそうです.

むしろ,この際,初級からの脱却の第一歩として,説明も複素数に統一してしまうのもありかも知れませんね.

間違えました

査読/フーリエ級数(黒子著)/2 を書いたものの,要約,投稿者の欄を無記名で書いてしまい,訂正方法が判らなかったので,消去したはすが消えませんでした.

返答

  • mNejiさん、査読、ありがとうございます。

1,cos(0)=1では、正規直交基底にはなりません。私は、正規直交基底から話を進めていきたかったので、「cos(0)=1」との相関関数の視点でここを新たに書き直すと、a(0)の項だけ議論が大きくそれてしまうと思い、現在の記事のように話を展開していきました。確かに、無理やりではありますが。しかし、検討できるうちは、検討しまくりたいと思います!!

2,この部分は、Johさんからも別の件でつっこみを受けました。ここは表現を改めます。

3,一般的には、複素フーリエ級数になるし、その方が表現が美しいことは承知していますが、この記事は、フーリエ級数の初学者(大学1,2回生)を主な対象として見据えています。なので、大学などで、最初によく使う三角関数の表現をしっかりと示しておきたかったのです。

3でも書きましたように、一つことについてたどり着くまでに、いくつかのパスがある(フーリエ変換の意味にたどり着くまでに「定義から入っていく」または「相関関数、直交関数系から入っていく」ようになっている)のには、理由があります。つまり、記事の対象者が初学者、既に一度は学んでいる人の両方であるからです。でも、やっていることはやはりどれも同じはずですし、各記事の出発点と目的地をしっかり把握することが最重要だと思います。なので、いくつかパスがあること自体は、問題とは思っていません。

現在の記事の内容が、発散・・・しているかもしれません。はじめは、別の視点からフーリエ級数を書く予定でしたから。もし、何か良いアイデアがあれば、また議論してください。-- 黒子 2006-08-30 (水) 23:21:48

  • cos(0)はcos(nx)の内で,n=0とおいたものであって,直交系の一員だと思っていたのですが.むしろ,「n=0」が一見,n ne 0 と違うように見えるのは,sin(0x)=0の為に,対象性を欠く様に見えるだけではありませんか? -- mNeji? 2006-08-31 (木) 00:28:16

  • mNejiさん、こんにちは。

対象性を欠くという言い方をするならば、「cos(0),sin(0)は他のcos,sinと違い、周期性を持たないため」というのが理由です。 そのため、n≠0とは少し違う形になっています。

この記事での目的は、正規直交関数系との相関をとることで、フーリエ級数の表現にしたときに各関数につく係数を求めることです。1は直交系の一員ですが、正規・・・ではありません。

最初にcos(0)の相関を取っても、それが正規直交関数かどうかわからないうちは、この係数が級数展開したときのものと等しいのか、それともその何倍かになってしまっているのか分かりません。なので、先に正規直交関数系を示して、「定数項は実はa(0)を使って、こんな風に表現できます」という流れの方がすっきりしていると思います。それか、正規直交関数系を示すときに1/\sqrt{2}\exp(0)という形にして、これで相関関数を取るという手もありかと思います。-- 黒子 2006-08-31 (木) 21:48:51


  • 円筒も半径を無限に大きくすると平面と同じですよね.非周期関数の周波数ゼロ点も特異点ではないですね.初心者には,a0がすんなり説明されると,次のステップが元気よく出来るでしょうね. -- mNeji? 2006-09-01 (金) 00:05:19

  • 理解できない事が続出してきたので,図書にあった「直交関数系 増補版,伏見 康治,赤井 逸・共著,共立出版,1987-02,ISBN:4-320-071114-x,を借用してきました.この本でもa(0)を他のa(n),n>=1と同一の積分で定義しています.おそらく初心者にとって,「a(0)」を特別扱いするのは,誤解の元になると懸念します.また最後に,x冪級数が一次独立との説明は,「関数群の一次独立」と「関数群の直交性」との混同を起こすようにも感じます.いっその事,調和関数の解としてルジャンドル関数での展開や,拡散型の微分方程式のベッセル関数による展開などの方がフーリエ展開との関係で判り易いかもしれません.もっとも最近のカリキュラムを知らないので,外していたら御免なさい. -- mNeji? 2006-09-02 (土) 19:45:43

  • 補足説明:上の意見だけでは,他の図書に同じように書いていないから,駄目だと主張しているように見えるので補足します. -- mNeji? 2006-09-02 (土) 21:05:59
    • 一番気になるのは;
      • 「正規直交関数系にするために,係数とつけておくと以下のようになります.」とあり,説明無しにn=0に非対称な係数が出てくるところです.
      • もし,n=0に付いても,「正規」に拘るなら,それを確りと説明することが重要です.「初心者に優しい」と言うことは,主張する点を包み隠さずに解説することだと思います.
      • 最近の「猫でもわかる■■」といった類の本は,途中までオブラートに包まれていい調子に説明が入るのですが,途中から一転して,フニャフニャ説明に変わり,終わります.きっと編集者が紙面が多すぎてペイしないと考えるからだと思います.
      • 黒子さんの解説はあくまで,正々堂々と,大切な部分を見据えて,丁寧に書いてくださることを願います.
      • でも,全体像も大切ですから,全体を書き終わってから,再度,この意見をご覧になって,正しい解説に変更下されるように期待します.

  • その本は、学校の図書館にありますので、月曜に借りてきます。私も今一度、よく考えてみます。 私はまだ、ルジャンドル関数やベッセル関数に関してちゃんと勉強してません。知ってる程度で、記事に書こうと思っていなかったのですが、せっかくですのでこれも“展開”という点から勉強してきます。 -- 黒子 2006-09-02 (土) 21:20:47
  • 私が書き込んでいる間に、mNejiさんが書き込まれたようですね。記事一つに、ここまで強くコメントくださり、ありがとうございます。記事は、何度も考えてみます -- 黒子 2006-09-02 (土) 21:28:33
  • ルジャンドル関数やベッセル関数は、直交関数ということで、全部、シュツルム=リュービル型微分方程式と言われるものの解になって出てきます。もしくは、ラプラス方程式を特定の座標系で変数分離すると出てきます(進進堂で朝ごはん食べながら計算してたやつです)。そんなアプローチもあるので、私はとりあえずベクトル解析の分野で、直交座標系の話にからめて特殊関数を紹介するつもりです。そのうち、微分方程式論からきちんとやるべきでしょうね。まぁ、多方面から攻めましょう。 -- Joh 2006-09-02 (土) 23:03:22
  • 遅くなり、申し訳ありません。。記事を改訂しました。考えたのですが、a(0)の部分を自然な流れで紹介するには、結局、複素フーリエ級数から入ったほうが楽でした。。もう一度、ご意見をお願い致します。 m(_ _)m -- 黒子 2006-09-06 (水) 21:13:58
  • ルジャンドル、ベッセルについては、「直交関数系」の記事のおまけとして紹介だけしました。 -- 黒子 2006-09-06 (水) 21:16:53
  • とてもスムーズに拝見できました.複素形式は背景説明にはぴったりだと思います.他方,実際の数値解析ではどうしても実関数の方がやり易かったり,虚数成分がキャンセル出来なくて泣くことも結構ありますね.その場合,計算の為の「数式のまとめ」などを実践編で作ると素敵とおもいます.おまけは拝見しました.こういう豆知識は他の勉強のきっかけになるので,結構重要と思います.フーリエ展開も,ラプラス方程式の境界問題にはとても有効ですし,2次元ラプラス方程式なら複素関数論とも関係します.Johさんの数学ネットワークから見れば,もっと深い関係があるのだよ,と言われそうですが.でも,このページについては,私レベルでは理解できましたので,解決といたします.面白い実践編を期待します. -- mNeji? 2006-09-06 (水) 22:51:05

 
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