============================================================ 時間順序積の利用法 ============================================================ 一言、時間順序積はとある方程式の便宜的略記法として使われます。 その方程式とは、正方行列 $X(t)$ と $A(t)$ として(ただし、 $X(0)=I$ 、 $I$ は単位行列)、 \dfrac{dX}{dt} = A(t)X(t) \tag{##} と言うものです。この解は、時間順序積 $\mathcal{T}$ を用いて、 X(t) = \mathcal{T} \exp(\int_{t_0}^t A(t) dt) \tag{##} となるようです。ここで $A(t)$ が時間依存しない時、 これは、 X(t) = \exp(At) \tag{##} と言う、おなじみの(?)解に帰着します。 なぜなら、 $At$ は $At$ 自身と交換しますから、 時間順序積が無くてもよくなるのです。 それでは、今日はこの辺で。お疲れさまでした。 @@author:クロメル@@ @@accept:2019-01-05@@ @@category:物理数学@@ @@id:timeOrderedProduct@@