========================= “指数をとる”について ========================= 微分方程式を解くときなどによく出てくる表現が「両辺の指数をとる」あるいは「両辺の指数関数をとる」です. これは指数を取っぱらってしまうのではなく,両辺の“対数の関係”を “指数の関係”にするという意味です. 対数と指数の関係 ------------------- 対数と指数の関係は \log_e M=P\ \Longleftrightarrow\ e^p=M でした. $\log_e M$ の底 $e$ は自然対数の底です.これは普通省略して \log M と書きます.したがって .. _eq1: \log M=P\ \Longleftrightarrow\ e^p=M \tag{1} となります. 例 ---------- たとえば \log y = ax+C という方程式があったとします.この式の「両辺の指数をとる」ということは, `式(1)`_ の関係を素直に適用してやればいいので \log y = ax+c\ \Longleftrightarrow\ e^{ax+C}=y ということになります.したがって \log y = ax+C の指数をとったら y=e^{ax+C} になります.両辺の指数をとる,という操作は頻繁に行いますので,必ずマスターしておきたいですね. .. _式(1): #eq1 @@author:崎間@@ @@accept:2004-04-30@@ @@category:物理数学@@ @@id:takeExponential@@