============================================== 〜よりも ============================================== 午前よりも午后。 睫毛には天使が宿る。 コーヒーよりも紅茶。 レモンには憧憬が宿る。 スウィッチを押すとスピーカーから音がこぼれて、 電子レンジが文明の声を立てて笑った。 私はペロリと切手をなめて旅を続け、 昨日と明日が入れかわる様をみた。 望めば太陽は無条件で友達になりたがり、 願えば神様はどこにでもあらわれた。 今日という日のアクセルを踏むと、 エンジンは百円寿司のように回転し、 私をガソリン代わりに使ってくれた。 シーザーサラダからパルメザンチーズが切り離せないように、 私には時間がふんだんにあって、 いつの時代もどんな天候も、 私を夢から切り離したりはしなかった。 ボタンをかけ違えながら生きたら、 片足で歩いているみたいに、 満開だった。 @@author:きり@@ @@accept:2019-12-11@@ @@category:現代詩@@ @@id:than@@