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#rst2hooktail_source
=========================================================...
続・自転車と坂道
=========================================================...
今回は 前の記事_ に続いて、すこし数式を交えながら、
自転車の効率のよい乗り方について、考えてみましょう。
エッセンス
=================
さて、自転車をこぐ時、足にかかる力 $F$ 、足の速度 $v$ で...
単位時間当たりの疲れ具合(仕事率)は、 $P=Fv$ となるもの...
ここで、 $t$ 秒間こぎ続けると、消費する仕事 $W$ は $W = P...
進む距離 $L$ は足が一回転したときの足の動く距離と自転車の...
とすると、 $L = \alpha v t$ となります。
ちなみにこの時自転車を加速する力は、 $Fv=\alpha v (F/\alp...
すると、おやおや?単位距離を移動する時の仕事量(効率) $K...
これは、坂道を勢いをつけて上る時と、静止した状態から坂道...
もちろん、勢いをつけて上る方が疲れません。と、ここまでが...
K.I.氏の不満
==================
と、友人であるK.I.氏に、学校帰り思いつきでこの様なメール...
ある程度勢いがついたら $F=0$ でも平坦な道ならどこまでも進...
なるほど、車輪の転がり摩擦、坂による効果等を考慮して、も...
(1)速度に比例する力が抵抗になる時
========================================
これは簡単です。速度に比例する抵抗を受けるなら、
仕事率は $P \propto v$ ですね?
そして、単位距離を移動するには $ 1/\alpha v $ 秒かかりま...
単位距離を移動する時の仕事率は、 $ P/\alpha v \propto \ma...
よって、どんな速さで走ってもおおよその疲れ具合は変わりま...
(2)坂道を上る時
=============================
一方、上りの坂道では、自重に比例した力が働きます。それを、
$B = m g \sin \theta $ とします。
まず、運動方程式から書きます。
<tex>
m \alpha \dot{v} = F/\alpha - B \tag{##}
</tex>
ここで、坂道は十分急で、上の式の右辺は、負の値だとします。
この解を求めてみましょう。
<tex>
\dot{v} = \dfrac{1}{\alpha m}(F/\alpha -B) \tag{##}
</tex>
この式を $t$ で積分して
<tex>
v = v_0 + \dfrac{1}{m \alpha}(F/\alpha -B)t \tag{##}
</tex>
さらに $t$ で積分して、
<tex>
L = v_0 t + \dfrac{1}{2m \alpha }(F/\alpha -B)t^2 \tag{##}
</tex>
となります。ここで、エッセンスでの仮定を用います。
つまり、 $P = Fv = const.$ です。すると、 $t$ 秒間の仕事 ...
定数の時間積分より、ただの積 $W=Pt$ となります。
よって、単位移動距離 $ \alpha L$ 当たりの仕事の消費量 $K$...
<tex>
K = \dfrac{Pt}{\alpha L} = \dfrac{P}{\alpha v_0 + (F/ \al...
</tex>
この消費量は初期速度 $v_0$ が大きいほど小さく、 $B$ が大...
大きいことが分かります。
よって、直観的に坂道は助走して走った方が疲れないことと一...
今日は、ここまで。お疲れ様でした。いかがでした?K.I.氏?
.. _前の記事: http://hooktail.sub.jp/mechanics/bicycle
@@author:クロメル@@
@@accept:2011-10-10@@
@@category:力学@@
@@id:zokuBicycle@@
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続・自転車と坂道
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今回は 前の記事_ に続いて、すこし数式を交えながら、
自転車の効率のよい乗り方について、考えてみましょう。
エッセンス
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さて、自転車をこぐ時、足にかかる力 $F$ 、足の速度 $v$ で...
単位時間当たりの疲れ具合(仕事率)は、 $P=Fv$ となるもの...
ここで、 $t$ 秒間こぎ続けると、消費する仕事 $W$ は $W = P...
進む距離 $L$ は足が一回転したときの足の動く距離と自転車の...
とすると、 $L = \alpha v t$ となります。
ちなみにこの時自転車を加速する力は、 $Fv=\alpha v (F/\alp...
すると、おやおや?単位距離を移動する時の仕事量(効率) $K...
これは、坂道を勢いをつけて上る時と、静止した状態から坂道...
もちろん、勢いをつけて上る方が疲れません。と、ここまでが...
K.I.氏の不満
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と、友人であるK.I.氏に、学校帰り思いつきでこの様なメール...
ある程度勢いがついたら $F=0$ でも平坦な道ならどこまでも進...
なるほど、車輪の転がり摩擦、坂による効果等を考慮して、も...
(1)速度に比例する力が抵抗になる時
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これは簡単です。速度に比例する抵抗を受けるなら、
仕事率は $P \propto v$ ですね?
そして、単位距離を移動するには $ 1/\alpha v $ 秒かかりま...
単位距離を移動する時の仕事率は、 $ P/\alpha v \propto \ma...
よって、どんな速さで走ってもおおよその疲れ具合は変わりま...
(2)坂道を上る時
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一方、上りの坂道では、自重に比例した力が働きます。それを、
$B = m g \sin \theta $ とします。
まず、運動方程式から書きます。
<tex>
m \alpha \dot{v} = F/\alpha - B \tag{##}
</tex>
ここで、坂道は十分急で、上の式の右辺は、負の値だとします。
この解を求めてみましょう。
<tex>
\dot{v} = \dfrac{1}{\alpha m}(F/\alpha -B) \tag{##}
</tex>
この式を $t$ で積分して
<tex>
v = v_0 + \dfrac{1}{m \alpha}(F/\alpha -B)t \tag{##}
</tex>
さらに $t$ で積分して、
<tex>
L = v_0 t + \dfrac{1}{2m \alpha }(F/\alpha -B)t^2 \tag{##}
</tex>
となります。ここで、エッセンスでの仮定を用います。
つまり、 $P = Fv = const.$ です。すると、 $t$ 秒間の仕事 ...
定数の時間積分より、ただの積 $W=Pt$ となります。
よって、単位移動距離 $ \alpha L$ 当たりの仕事の消費量 $K$...
<tex>
K = \dfrac{Pt}{\alpha L} = \dfrac{P}{\alpha v_0 + (F/ \al...
</tex>
この消費量は初期速度 $v_0$ が大きいほど小さく、 $B$ が大...
大きいことが分かります。
よって、直観的に坂道は助走して走った方が疲れないことと一...
今日は、ここまで。お疲れ様でした。いかがでした?K.I.氏?
.. _前の記事: http://hooktail.sub.jp/mechanics/bicycle
@@author:クロメル@@
@@accept:2011-10-10@@
@@category:力学@@
@@id:zokuBicycle@@
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