記事ソース/川端康成『浅草紅団』永井荷風『つゆのあとさき』を読んで感じたこと
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川端康成『浅草紅団』永井荷風『つゆのあとさき』を読んで感...
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弁士のようなリズム感ある文体
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私は川端康成と永井荷風の両方を読んでみた。
活動写真の弁士のようにリズム感ある川端の文章は、今でいう...
そしてまた誰もが憧れた昭和初期に一気にタイムマシンでひと...
川端にこれほどの世界観があったとはと驚きつつ、あっという...
底辺に暮らす人々の世界をのぞけば、そこには驚愕と刹那の日...
ざんぎりお弓は私を通して語っている。「私を女にしてよ」と。
生きるか果てるかわからない目をした少女の視線は鋭いようで...
相手を射貫くような目つきで浅草を彷徨っていたのだろう。お...
永井荷風も同じく昭和初期を描いている。川端が浅草なのに対...
この目線は誰でもない。ただし女給の君枝を通して女の生き様...
君枝は17、8歳で家出し、親の勧める縁談を断り、同級生の京子...
ただし京子は芸者だったが、君枝は女給だ。女給とはカフェー...
今でいうところのホステスが近いとジャパンナレッジは書いて...
人に訴えるもののある娘で、君枝を抱くと独特な香りと温度で...
君枝は生来の浮気性で常に3人も4人もお得意のお客様がいる。
その中でも新進気鋭の作家、清岡進が君枝にひときわ入れ込ん...
君枝が清岡以外の男と浮気をしたことを嗅ぎつけたことから、...
君枝のもとめたもの
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君枝には次々と嫌なことばかり起こる。それで占ってもらうあ...
その嫌がらせをしたのは、ほかでもない清岡だからだ。清岡に...
しかし清岡は完璧にすぎる鶴子が面白くない。面白くないので...
その二号が君枝なのだ。君枝は世間を騒がせる清岡が恋人であ...
何もかも買ってやるぞと言ってもどうも釈然としない。
君枝の部屋は女らしくもなく、下着やブランドものにこだわる...
君枝はそんな女だった。しかし君枝の味を知った男たちはつい...
こんな魔性の女がいるのだろうと素直に感じた。また君枝が欲...
では何を求めて君枝は生きていたのだろう?
その茫漠としたものは君枝の渇きは何だったのだろう?
男たちは帰る家を大事にする。それでも10時では早い。まだ足...
男たちが家に向くようにするには妻はどうしたらよいのだろう...
君枝はカフェーをやってみたいと言いながらも、真剣なそぶり...
いつも表面的なことばかりを取り繕って遊び歩いている。清岡...
1920年代がそういった時代だったのだろうか?
そんなはずはない。いつだって人は存在理由を求めているはず...
時代を超えて通ずる魔性の女たち
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一人清岡の助手の村岡というものが真面目に手紙を書き付ける...
また鶴子の義父(清岡の父)も厳格で筋の通った人だ。
解説の中村真一郎によれば、礼儀正しい優れた女性の顔を残し...
前出の川端康成の『浅草紅団』も最後までふらふらしていた。
弓子の毒薬が唯一、訴えかける。女にしてくれないなら飲んじ...
弓子は脅かし半分に言っていたけれど、彼女はどんなときも本...
私は現在のノルウェイの森の緑というキャラクターを思い出し...
また私は鶴子と義父の煕の礼節わきまえたエロスも好きだ。
ピンと張った空気の立ちこめる中で、お義父さんに対して甘え...
内縁の妻という立場、本当ならこんなこともあんなこともして...
できないもどかしさ。そんな大人の切なさが身にしみる。そう...
君枝も清岡も京葉も矢さんも、死んでしまった川島も。生きる...
人が嫌いなのに人のそばにいたい。そんなろくでもない奴らの...
君枝がタクシーで絡まれたとき、ギョッとした。
私の中にざまあみろという気持ちはなかった。
冗談を言って酒を飲んで男と寝るばかりの女の話なのに、
生きているということを強烈に感じられて、そこが何より感動...
生きているのだ。一生懸命に。
私も突き飛ばされたってハンディがあったって、笑ってお天道...
そんなたくましい話だった。
@@reference: 川端康成,浅草紅団,講談社,1996,p1-p310,406196...
@@reference: 永井荷風,つゆのあとさき,岩波書店,1987,p1-p15...
@@author:きり@@
@@accept:2019-12-10@@
@@category:文学@@
@@id:kawabata&kafu@@
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川端康成『浅草紅団』永井荷風『つゆのあとさき』を読んで感...
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弁士のようなリズム感ある文体
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私は川端康成と永井荷風の両方を読んでみた。
活動写真の弁士のようにリズム感ある川端の文章は、今でいう...
そしてまた誰もが憧れた昭和初期に一気にタイムマシンでひと...
川端にこれほどの世界観があったとはと驚きつつ、あっという...
底辺に暮らす人々の世界をのぞけば、そこには驚愕と刹那の日...
ざんぎりお弓は私を通して語っている。「私を女にしてよ」と。
生きるか果てるかわからない目をした少女の視線は鋭いようで...
相手を射貫くような目つきで浅草を彷徨っていたのだろう。お...
永井荷風も同じく昭和初期を描いている。川端が浅草なのに対...
この目線は誰でもない。ただし女給の君枝を通して女の生き様...
君枝は17、8歳で家出し、親の勧める縁談を断り、同級生の京子...
ただし京子は芸者だったが、君枝は女給だ。女給とはカフェー...
今でいうところのホステスが近いとジャパンナレッジは書いて...
人に訴えるもののある娘で、君枝を抱くと独特な香りと温度で...
君枝は生来の浮気性で常に3人も4人もお得意のお客様がいる。
その中でも新進気鋭の作家、清岡進が君枝にひときわ入れ込ん...
君枝が清岡以外の男と浮気をしたことを嗅ぎつけたことから、...
君枝のもとめたもの
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君枝には次々と嫌なことばかり起こる。それで占ってもらうあ...
その嫌がらせをしたのは、ほかでもない清岡だからだ。清岡に...
しかし清岡は完璧にすぎる鶴子が面白くない。面白くないので...
その二号が君枝なのだ。君枝は世間を騒がせる清岡が恋人であ...
何もかも買ってやるぞと言ってもどうも釈然としない。
君枝の部屋は女らしくもなく、下着やブランドものにこだわる...
君枝はそんな女だった。しかし君枝の味を知った男たちはつい...
こんな魔性の女がいるのだろうと素直に感じた。また君枝が欲...
では何を求めて君枝は生きていたのだろう?
その茫漠としたものは君枝の渇きは何だったのだろう?
男たちは帰る家を大事にする。それでも10時では早い。まだ足...
男たちが家に向くようにするには妻はどうしたらよいのだろう...
君枝はカフェーをやってみたいと言いながらも、真剣なそぶり...
いつも表面的なことばかりを取り繕って遊び歩いている。清岡...
1920年代がそういった時代だったのだろうか?
そんなはずはない。いつだって人は存在理由を求めているはず...
時代を超えて通ずる魔性の女たち
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一人清岡の助手の村岡というものが真面目に手紙を書き付ける...
また鶴子の義父(清岡の父)も厳格で筋の通った人だ。
解説の中村真一郎によれば、礼儀正しい優れた女性の顔を残し...
前出の川端康成の『浅草紅団』も最後までふらふらしていた。
弓子の毒薬が唯一、訴えかける。女にしてくれないなら飲んじ...
弓子は脅かし半分に言っていたけれど、彼女はどんなときも本...
私は現在のノルウェイの森の緑というキャラクターを思い出し...
また私は鶴子と義父の煕の礼節わきまえたエロスも好きだ。
ピンと張った空気の立ちこめる中で、お義父さんに対して甘え...
内縁の妻という立場、本当ならこんなこともあんなこともして...
できないもどかしさ。そんな大人の切なさが身にしみる。そう...
君枝も清岡も京葉も矢さんも、死んでしまった川島も。生きる...
人が嫌いなのに人のそばにいたい。そんなろくでもない奴らの...
君枝がタクシーで絡まれたとき、ギョッとした。
私の中にざまあみろという気持ちはなかった。
冗談を言って酒を飲んで男と寝るばかりの女の話なのに、
生きているということを強烈に感じられて、そこが何より感動...
生きているのだ。一生懸命に。
私も突き飛ばされたってハンディがあったって、笑ってお天道...
そんなたくましい話だった。
@@reference: 川端康成,浅草紅団,講談社,1996,p1-p310,406196...
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