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=====================================
一般化運動量と循環座標
=====================================
ニュートン力学では,運動量や角運動量は大事な概念のひとつ...
運動量を一般化して定義したいと思います.
一般化運動量
=================
ニュートンの運動方程式を基礎とする立場では,運動量 $\bm{p...
速度 $v$ を用いて, $\bm{p}=m\bm{v}$ と定義されていました...
立場にでは,どのように定義するのが妥当でしょうか?解析力...
座標系によらない形になりましたが,直交座標系では慣れ親し...
ましたよね.運動量もそうなるように定義したいです.
そこで,ラグランジュの運動方程式をもう一度見てみましょう.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
左辺第2項を右辺に移項すると
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
となります.
式(2)の右辺は保存力による一般化力と非保存力による一般化力...
直交座標系では普通の力になることを確認してみてください.
そこで,次の関係式を思い出してみましょう.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}\bm{p}=\bm{F} \tag{##}
</tex>
これは,ニュートンの運動方程式ですね.式(2)と式(3)を見比...
どちらも右辺には力に関連する物理量があり,左辺はある物理...
そこで,ラグランジュの運動方程式を
<tex>
p_k\equiv{\partial L\over\partial \dot{q}_k},\quad F_k\eq...
</tex>
と文字を置きなおしてみると次のようになります.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}p_k=F_k \tag{##}
</tex>
このように書けば,式(3)との類似性は明らかですね. $F_k$ ...
類似性もちゃんと兼ね備えています.
よって, ${\partial L\over\partial \dot{q}_k}$ で定義され...
(もしくは一般運動量)と呼びます. $L=T-V$ と書けるならば...
角度を表す変数について角運動量を表すことなどを確認してみ...
循環座標
==================
非保存力が働かない場合を考えます.このとき,ラグランジュ...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
となりますね.さて,ラグランジアン $L$ に一般座標変数の $...
このとき,ラグランジアン $L$ の $q_k$ による偏微分は $0$ ...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
{\partial L\over\partial \dot{q}_k}\equiv p_k=\rm{const.}...
</tex>
が成立します.よって, $q_k$ に正準共役な一般化運動量 $p_...
一般にラグランジアンに含まれない特定の座標変数を循環座標...
できるだけ多くなるように座標系を選んでいくと問題が解きや...
例題:万有引力を受けて運動する物体の運動方程式
====================================================
一般化運動量や循環座標に慣れるために万有引力の問題を考え...
ある大きな天体(質量 $M$ )の周りを質量 $m$ の小さな物体が...
動かないものとして考えましょう.大きな天体の位置を原点と...
いて次のようにかけます.
<tex>
L={1\over2}m(\dot{r}^2+r^2\dot{\theta}^2)+G{Mm\over r}
</tex>
ここで, $\theta$ はラグランジアンに含まれていませんから...
では, $r$ と $\theta$ について,ラグランジュの運動方程式...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
m\ddot{r}=mr\dot{\theta}^2-G{Mm\over r^2}
</tex>
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
</tex>
上に示した式の2番目の式は角運動量保存則を表しています.そ...
なので $\dot{\theta}={l\over mr^2}$ とおくことで運動方程...
<tex>
m\ddot{r}={l^2\over mr^3}-G{Mm\over r^2}
</tex>
となって,結局1変数問題に帰着させることができます.一般に...
できるのです.
@@author:佑弥@@
@@category:解析力学@@
@@id:generalizedCoordinatesAndCyclicCoordinate@@
@@accept:2007-05-24@@
終了行:
#rst2hooktail_source
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一般化運動量と循環座標
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ニュートン力学では,運動量や角運動量は大事な概念のひとつ...
運動量を一般化して定義したいと思います.
一般化運動量
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ニュートンの運動方程式を基礎とする立場では,運動量 $\bm{p...
速度 $v$ を用いて, $\bm{p}=m\bm{v}$ と定義されていました...
立場にでは,どのように定義するのが妥当でしょうか?解析力...
座標系によらない形になりましたが,直交座標系では慣れ親し...
ましたよね.運動量もそうなるように定義したいです.
そこで,ラグランジュの運動方程式をもう一度見てみましょう.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
左辺第2項を右辺に移項すると
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
となります.
式(2)の右辺は保存力による一般化力と非保存力による一般化力...
直交座標系では普通の力になることを確認してみてください.
そこで,次の関係式を思い出してみましょう.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}\bm{p}=\bm{F} \tag{##}
</tex>
これは,ニュートンの運動方程式ですね.式(2)と式(3)を見比...
どちらも右辺には力に関連する物理量があり,左辺はある物理...
そこで,ラグランジュの運動方程式を
<tex>
p_k\equiv{\partial L\over\partial \dot{q}_k},\quad F_k\eq...
</tex>
と文字を置きなおしてみると次のようになります.
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}p_k=F_k \tag{##}
</tex>
このように書けば,式(3)との類似性は明らかですね. $F_k$ ...
類似性もちゃんと兼ね備えています.
よって, ${\partial L\over\partial \dot{q}_k}$ で定義され...
(もしくは一般運動量)と呼びます. $L=T-V$ と書けるならば...
角度を表す変数について角運動量を表すことなどを確認してみ...
循環座標
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非保存力が働かない場合を考えます.このとき,ラグランジュ...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial \dot...
</tex>
となりますね.さて,ラグランジアン $L$ に一般座標変数の $...
このとき,ラグランジアン $L$ の $q_k$ による偏微分は $0$ ...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
{\partial L\over\partial \dot{q}_k}\equiv p_k=\rm{const.}...
</tex>
が成立します.よって, $q_k$ に正準共役な一般化運動量 $p_...
一般にラグランジアンに含まれない特定の座標変数を循環座標...
できるだけ多くなるように座標系を選んでいくと問題が解きや...
例題:万有引力を受けて運動する物体の運動方程式
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一般化運動量や循環座標に慣れるために万有引力の問題を考え...
ある大きな天体(質量 $M$ )の周りを質量 $m$ の小さな物体が...
動かないものとして考えましょう.大きな天体の位置を原点と...
いて次のようにかけます.
<tex>
L={1\over2}m(\dot{r}^2+r^2\dot{\theta}^2)+G{Mm\over r}
</tex>
ここで, $\theta$ はラグランジアンに含まれていませんから...
では, $r$ と $\theta$ について,ラグランジュの運動方程式...
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
m\ddot{r}=mr\dot{\theta}^2-G{Mm\over r^2}
</tex>
<tex>
{\mathrm{d}\over\mathrm{d}t}{\partial L\over\partial\dot{...
</tex>
上に示した式の2番目の式は角運動量保存則を表しています.そ...
なので $\dot{\theta}={l\over mr^2}$ とおくことで運動方程...
<tex>
m\ddot{r}={l^2\over mr^3}-G{Mm\over r^2}
</tex>
となって,結局1変数問題に帰着させることができます.一般に...
できるのです.
@@author:佑弥@@
@@category:解析力学@@
@@id:generalizedCoordinatesAndCyclicCoordinate@@
@@accept:2007-05-24@@
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