記事ソース/『万葉集』の山部赤人の歌についての論考
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『万葉集』の山部赤人の歌についての論考
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赤人の純朴な感性
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赤人は朝廷に仕える歌人として行幸の際にたくさんの歌をつく...
聖武天皇からの言葉を受けて最初、国見の歌をつくった。
つねに動くものと静かなるものとの融合の中に、美しい自然を...
柿本人麿と山部赤人の頭文字二つをとって、山柿(さんし)と言...
朝廷の役人ではなく自由な歌人であることを赤人は喜び勇んで...
「―春の野に菫摘みにと/来しわれそ/野を懐かしみ/一夜寝にけ...
菫を女性に見立てることもできるかもしれぬが、赤人は自然そ...
すみれは当時、食用や薬にも使ったらしく、人々にとって身近...
そのすみれを摘み、ぽかぽかの野を懐かしんで思わず一夜泊ま...
どれほど純粋純朴なお人なのだろうと感じた。
大和を女性に見立てた相聞歌もあるそうだが、
この菫の歌と富士の歌が自然の美しさと畏怖の念をそのままに...
赤人の目指したもの
-----------------------------------------
赤人は素朴でそのままの気持ちを歌に読むことがうまく、
つねに自然と触れ合おうとしていたらしい。このころの天皇は...
天皇になったばかりの聖武天皇は自分の偉大さを民に示すよう...
赤人はこれほどの素晴らしい世界を治められる素晴らしい天皇...
自然を慈しむ気持ちは過去の歴史や伝説への思慕となり、
相聞の歌とも否定できないと言われているが、赤人の歌は深刻...
また女性に見立てていたとも私は思えなかった。素直に純粋に...
俯瞰的に書き綴っていたように感じる。叙情文芸、最初の抒情...
赤人には嘆きや苦悶の歌が少ないという。平静澄明ともいうべ...
彼の歌は現代語訳なしでも読み進むことができた。
波が引きまた満ちてゆく表現と、人々が刈り続けた玉藻を歌に...
そうして聖武天皇の偉大さが永遠に続いてゆくことへの願いが...
吉野や富士を仰ぎに東国に来た時でも、赤人は休むことなく、...
その自然への態度からこれほどの歌が生まれていったに違いな...
吉野では旅人や人麻呂に負けぬように、真摯に歌に励んだとい...
赤人は誰のようにもならずに、最後まで自分の歌を作り続けた。
自然を素直に受容しこれに愛を感ずるようになり、自然愛の文...
また『ジュニアのための万葉集(3)平城の京』には当時の第1期...
生活様式などが詳しく掲載されていて、国見の様子や歌の種類...
赤人の目線に立って歌を詠む
------------------------------------------
「田子の浦ゆ/うち出でて見れば/真っ白にそ/不尽の高嶺に/雪...
富士山の富士の漢字が異なることや、大和の国が誇る美しさが...
今のようにテレビや写真や遠くにいて富士の姿を知ることはで...
赤人はどれほどの感動を持って、日本一の富士を望んだのだろ...
私は今回、歌を覚えるまで読み込もうと思った。そして赤人の...
夏でも雪をまとい、月をも隠してしまう雲よりも高い富士。
我々は飛行機の上からも富士山を望むことができるが、富士山...
赤人が下総に向かうときに初めて見た感動はどれほどのものだ...
「和歌の浦に潮が満ちて干潟がなくなってしまったから、葦の...
という万葉集に初めて登場する赤人の最初の歌も、紀伊の若の...
赤人が宮廷歌人になったことを嬉しく感じた。
赤人と他の歌人との比較ばかりを追求しようすると、赤人の素...
おおらかでゆったりとした時間の流れを感じるとともに、
歌を詠むという今の時代に少なくなってしまった悠久な時の流...
長歌や反歌も素晴らしいものが多い。何しろ天皇様に向かって...
聖武天皇の偉大さと季節の移り変わりの絶えることのない不変...
徐景歌人としての才能を惜しみなく感じさせてくれた。
『山部赤人の研究―その叙景表現ー尾崎暢殃』(明治書院)も今...
赤人の歌を純粋に読んでみることから離れてしまいそうなので...
赤人の美的世界は感動から成り立っているような気がする。そ...
あぁ富士山が美しい。この美しさを永遠に伝え残したいと言っ...
万葉集を難しく構えて捉えずに、あるがままを読み、あるがま...
私もこのような素直さを宝として上代文学に取り組みたい。そ...
@@reference: 日本歌人講座,上古の歌人,弘文堂 ,1961,p1-p297...
@@reference: 根本浩,ジュニアのための万葉集(3),汐文社 ,201...
@@author:きり@@
@@accept:2019-12-10@@
@@category:文学@@
@@id:akahito@@
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『万葉集』の山部赤人の歌についての論考
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赤人の純朴な感性
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赤人は朝廷に仕える歌人として行幸の際にたくさんの歌をつく...
聖武天皇からの言葉を受けて最初、国見の歌をつくった。
つねに動くものと静かなるものとの融合の中に、美しい自然を...
柿本人麿と山部赤人の頭文字二つをとって、山柿(さんし)と言...
朝廷の役人ではなく自由な歌人であることを赤人は喜び勇んで...
「―春の野に菫摘みにと/来しわれそ/野を懐かしみ/一夜寝にけ...
菫を女性に見立てることもできるかもしれぬが、赤人は自然そ...
すみれは当時、食用や薬にも使ったらしく、人々にとって身近...
そのすみれを摘み、ぽかぽかの野を懐かしんで思わず一夜泊ま...
どれほど純粋純朴なお人なのだろうと感じた。
大和を女性に見立てた相聞歌もあるそうだが、
この菫の歌と富士の歌が自然の美しさと畏怖の念をそのままに...
赤人の目指したもの
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赤人は素朴でそのままの気持ちを歌に読むことがうまく、
つねに自然と触れ合おうとしていたらしい。このころの天皇は...
天皇になったばかりの聖武天皇は自分の偉大さを民に示すよう...
赤人はこれほどの素晴らしい世界を治められる素晴らしい天皇...
自然を慈しむ気持ちは過去の歴史や伝説への思慕となり、
相聞の歌とも否定できないと言われているが、赤人の歌は深刻...
また女性に見立てていたとも私は思えなかった。素直に純粋に...
俯瞰的に書き綴っていたように感じる。叙情文芸、最初の抒情...
赤人には嘆きや苦悶の歌が少ないという。平静澄明ともいうべ...
彼の歌は現代語訳なしでも読み進むことができた。
波が引きまた満ちてゆく表現と、人々が刈り続けた玉藻を歌に...
そうして聖武天皇の偉大さが永遠に続いてゆくことへの願いが...
吉野や富士を仰ぎに東国に来た時でも、赤人は休むことなく、...
その自然への態度からこれほどの歌が生まれていったに違いな...
吉野では旅人や人麻呂に負けぬように、真摯に歌に励んだとい...
赤人は誰のようにもならずに、最後まで自分の歌を作り続けた。
自然を素直に受容しこれに愛を感ずるようになり、自然愛の文...
また『ジュニアのための万葉集(3)平城の京』には当時の第1期...
生活様式などが詳しく掲載されていて、国見の様子や歌の種類...
赤人の目線に立って歌を詠む
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「田子の浦ゆ/うち出でて見れば/真っ白にそ/不尽の高嶺に/雪...
富士山の富士の漢字が異なることや、大和の国が誇る美しさが...
今のようにテレビや写真や遠くにいて富士の姿を知ることはで...
赤人はどれほどの感動を持って、日本一の富士を望んだのだろ...
私は今回、歌を覚えるまで読み込もうと思った。そして赤人の...
夏でも雪をまとい、月をも隠してしまう雲よりも高い富士。
我々は飛行機の上からも富士山を望むことができるが、富士山...
赤人が下総に向かうときに初めて見た感動はどれほどのものだ...
「和歌の浦に潮が満ちて干潟がなくなってしまったから、葦の...
という万葉集に初めて登場する赤人の最初の歌も、紀伊の若の...
赤人が宮廷歌人になったことを嬉しく感じた。
赤人と他の歌人との比較ばかりを追求しようすると、赤人の素...
おおらかでゆったりとした時間の流れを感じるとともに、
歌を詠むという今の時代に少なくなってしまった悠久な時の流...
長歌や反歌も素晴らしいものが多い。何しろ天皇様に向かって...
聖武天皇の偉大さと季節の移り変わりの絶えることのない不変...
徐景歌人としての才能を惜しみなく感じさせてくれた。
『山部赤人の研究―その叙景表現ー尾崎暢殃』(明治書院)も今...
赤人の歌を純粋に読んでみることから離れてしまいそうなので...
赤人の美的世界は感動から成り立っているような気がする。そ...
あぁ富士山が美しい。この美しさを永遠に伝え残したいと言っ...
万葉集を難しく構えて捉えずに、あるがままを読み、あるがま...
私もこのような素直さを宝として上代文学に取り組みたい。そ...
@@reference: 日本歌人講座,上古の歌人,弘文堂 ,1961,p1-p297...
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