================== 回転行列 ================== ある座標があって,それを回転したとします. すると当然,それらの座標には決まった関係があります. その関係は行列で表すことができます. ここで学ぶのは,ある座標系から別の座標系への回転変換を, 行列を使って表す方法です. ロール,ピッチ,ヨー角 ------------------------ さて,3次元の座標であれば,原点まわりでの回転は 三つに分けることができます.つぎの飛行機(のつもり)の 座標を例にみながら考えましょう. .. image:: sakima-EulerAngles-01.png 機体が左右に振れる回転をヨー(yaw),上下に振れる回転をピッチ(pitch), 機体の軸まわりに振れる回転をロール(rool)といいます. ここではそれぞれ図のように $y$ 軸まわりの回転, $x$ 軸まわり の回転, $z$ 軸まわりの回転としておきます. この三つの回転を組み合わせることで,任意の座標系に回転できます. これは直感的にイメージが湧きやすいのではないかと思います. 機体を少しローリングさせて( $z$ 軸まわりに回転), 右に旋回( $y$ 軸まわりに回転),そして機首を上に上げる ( $x$ 軸まわりに回転)ような動作がイメージできます. すると飛行機に座標系が変わり,進行方向も変化するでしょう. また,このとき回転の方向は,右ネジが進む向きを正とします. オイラー角 -------------- ロール,ピッチ,ヨー角で座標系の回転のイメージが湧いたところで, つぎはオイラー角です.さきほどの回転は3軸に対応した 変換なので分かり易かったですが, 対して,オイラー角は2軸しか使いません. すなわち,回転軸を $z$ 軸 - $x$ 軸 - $z$ 軸 とします. オイラー角での回転を,数式で考えてみます. ... @@author: 崎間@@ @@accept: ?@@