物理のかぎしっぽ 査読/なぜ-1と-1をかけると+1になるのか(Joh著)/1

0 の定義は?

メッセージ

 執筆お疲れさまです。分かり易い記事ですね。 でも折角だから揚げ足を取りたいと思います。

 [1]「"0" の定義は何か」と云うことです。 加法に於ける単位元であるならば a × 0 = 0 であることを示す必要が有りますし, a × 0 = 0 となる数を 0 と定義すればそれが加法に於ける単位元であることを 示す必要が有りますね。個人的には後者の方が好きですが。

 [2] 加法・乗法に於ける交換・結合・分配法則 これらが成立するということを云っておく必要が有ると思います。 そうしないと, (3) 式 から (4) 式 (式番号が重複しているけど二つ目の方) への変換が (3) 式の両辺に (右から) -1 をかけると (4) 式になることが分かりづらいですね。

 [3] -1 は数か? 1 + b = 0 なる b が存在しないとすれば, -1 なる数は定義出来ないのですが, 1 + b = 0 なる b は果たして存在するのでしょうか。 これは,「 x^2 = -1 なる数 x を虚数単位 i とおく」のがおかしいと わめくことと同じレベルの虚言ですけどね。

 [4] 自然数は数ではない? これは自然数には乗法の単位元は有るけれども (0 を自然数に含めれば加法の単位元も有るけれども) 加法・乗法の逆元は存在しないからです。 しかし有理数になると数になりますね。 あと (0, 1) だけからなる集合も数になってしまいますね。 加法: 0 + 0 = 0, 0 + 1 = 1, 1 + 0 = 1, 1 + 1 = 0 乗法: 0 * 0 = 0, 0 * 1 = 0, 1 * 0 = 0, 1 * 1 = 1 群論みたいな話になってきましたね。 この [4] は聞き (読み?) 流しておいて下さい。

返答

  • 査読ありがとうございます。[1]ですが、加法だけの単位元を示すのなら、a+0=aでいいのだと思います。(加法の単位元が零元であって、積に対してa×0=0を満たすのは、集合が体か環の場合だと思いますが、ここでは特に和と積の二種の二項演算が集合に入っていることを言っている文脈ではないので。)[2]はごもっともな指摘ですので、式(3)(番号は改めたので新式(5))の部分には、「右側から」の言葉を足し、最後に脚注を足しました。読者として、中高生を想定しているので(それでも難しすぎるか?)、数論や群論の知識がなくても本文は読めるようにしたいと思っています。[3]これはまさに、この記事を読んだ読者に悩んで欲しい問題です^^ [4]自然数は体ではないですからねぇ。。 どこかで、数とは何か?という記事も書きたいと思います。よろしければ、一緒に書きましょう。 -- Joh 2009-07-27 (月) 05:49:33
  • 拝見しました。 [1] は a * 0 = 0 若しくは a + 0 = a のいづれか一方を証明する必要があるんじゃないかな,というニュアンスで書いたのですが,いづれか一方は定義として,もう一方は自明の理として使うということでしょうかね。 [2] 了解しました。 [3] 私が中学 3 年のときの最後の数学の授業でまさにどうして (-1) * (-1) = (+1) か,という授業をして貰ったんですよ。そのときにマイナスの数って数学上はあるけど本当に存在するのかなと悩んだことがあります。虚数単位 i も同様ですが,未だにその答えは見つかっていません。 [4] お誘い有り難う御座います。是非執筆しましょう。 [追伸] 我々でいつかはロゲルギストの再来かなうか? -- K.I. 2009-07-27 (月) 10:42:20
  • ロゲルギストの再来は、地道に続けていけばなるでしょう。私は当面、査読に放置していた記事を、少しずつ仕上げて公開していく予定です。KIさんも、論理学とか単位の話とか、じゃんじゃん公開にまわしてください。 -- Joh 2009-07-27 (月) 17:22:05

 
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