物理のかぎしっぽ 査読/熱力学を勉強する前に(トミー著)/2 の変更点

 * 高熱 [#b3848c41]
 
 |~ページ|[[査読/熱力学を勉強する前に(トミー著)]]|
 |~投稿者|[[Joh]]|
 |~状態|#listbox3(感想,査読2,state)|
 |~投稿日|2006-08-24 (木) 15:49:07|
 
 ** メッセージ [#n4f30dfe]
 執筆おつかれさまです。院試もごくろうさまでした♪ 
 今度はゆっくり合奏しましょう。
 
 
 さて、査読です。
 
 「物質全体を見ろ!物質の細部は見るな!」という文がありますが、このようにメッセージを強調するのは、非常に良いと思います。何が言いたい記事なのかが明快です。メッセージが最初にあり、その後に例があるというのも分かりやすいです。ただ、少し気になったのは、「物質全体」に限らず、熱力学で見るのは「系全体」ですよね。もちろん、非分子論的という意味で物質全体と書いたのだと思いますが、少し引っかかりました。注にでも、系という言葉を書いて欲しいものであります。
 
 経験則が強調してあるのも良かったです。以前、nemoさんと議論になっていた部分の解釈にもなると思います。
 
 
 熱力学を学ぶ上で注意すべきなのは、これだけでしょうか?私なら、平衡状態(変化するのに無限の時間がかかる)という話にも触れると思います。もちろん、非平衡熱力学という分野もありますが、最初は平衡熱力学だけですよね。だとすれば、熱力学的平衡というのは大事な「仮定」だと思います。(系の状態を巨視的な量だけで記述できるという立場は、十分な時間が経過して十分に相互作用が終わったので、系が「こなれている」という仮定に立脚しているわけですよね。)もし、トミーさんが、このあたりの話も今後書く予定だとすれば、余計なコメントだったかも知れません。御容赦あれ。
 
 
 
 ** 返答 [#o053d0f9]
 - Johさん、先日はありがとうございました!そして査読ありがとうございます!「系」の部分は自分でも引っかかっていました。たぶん誰かに突っ込まれると予言していました(笑)改訂します!「平衡状態」は考えてもみませんでした。「準静過程」については記事にするつもりでいたのですが、「平衡状態」は何も構想を持っていませんでしたので、この記事に3つめの大切なこととして盛り込もうと思います。しばしお待ちください☆ -- [[トミー]] &new{2006-08-24 (木) 16:11:57};
 - 改訂してみました。いかがでしょうか?ちなみに「準静過程」は別記事にて取り上げる予定でいます。 -- [[トミー]] &new{2006-08-25 (金) 01:11:23};
 - 確認しました。熱平衡のセクションで、準静的過程について触れて、リンクを張ってもいいですね。熱力学的平衡とほとんど同じことですから。一箇所気になったのは、『「きゃー!!変化する要素が多すぎて計算が難しいようー(涙)」と 思わないで済む』 という点です。要素の数が何を意味するか分かりませんが、もし変数の数だとすれば、平衡状態だけを考えようと、動的変化を考えようと、それほど違わないと思います。ただ、式の上で時間微分に関する項を落とせるので、式を劇的に簡単化できるわけです。それに状態量の「差だけを考えれば良い」と言う性質を用いれば、もっともっと簡単になるわけです。しかし、変数の数はそんなに変わらないと思いますよ。 -- [[Joh]] &new{2006-08-25 (金) 21:40:48};
 - 一つ、お伺いしてもよろしいでしょうか?Johさんはどのような教科書を使って「時間微分に関する項を落とせる」というような話の勉強をなさったのですか?「要素の数が何を意味するのかわかりませんが」というのはその通りで、直感で「何か落とせるぞ…」と思ったからとりあえずどなたかに指摘していただきたくて書いた文章です。記事作成のためにいろいろな文献を読んできましたが、そういうことに触れているものに出会えません。少し勉強してみて、そういう数学的な話と熱力を絡めて説明してくれている文献に出会いたいと思うようになってきました。もしよろしければ、Johさんがそこまで到達されるのに用いられた文献をご教示願えないでしょうか。 -- [[トミー]] &new{2006-08-26 (土) 00:22:35};
 - さぁ、そんなことが書いてある熱力の本は知りません(笑)  -- [[Joh]] &new{2006-08-26 (土) 00:53:39};
 - 物理というのは、「仮定」→「基礎方程式の立式」→「数学を使っていろんな結果」 という構造になっていますね。基礎方程式→結果、の流れは、計算間違いさえしなければ、一本道です。一番大事なのは、仮定と立式だと思います。ですから『○○学では、何と何を考え、何を扱うのか?』という仮定(立場の表明)がまず大事です。(このため、状態量の記事の査読でも仮定という点を強調したんです。) 立脚点が明確になったら、次は数式化するわけですが、微分方程式、積分方程式、セミオートマトンなど、数式化にも色々な武器があります。一番普通なのは、微分方程式の形にすることだと思います。このとき、時間発展を考えるなら時間微分の項が入りますよね。そのことを指摘しただけですよ。 (以上、物理学の一般論でした。) -- [[Joh]] &new{2006-08-26 (土) 01:00:36};
 - なるほど。Johさんの努力の賜物であるということがよくわかりました。半導体のバンド図でも仮定と微分方程式がよく見受けられます。そしてバンド理論は美しいです。大好きです。それは物理学の根本なわけですね。仮定と立式の重要性は、わかってはいましたが、今初めてそれが物理だと「認識した」ような気がします。自分の熱力の捉え方を、半導体工学を勉強している時のような捉え方ができるようにしていきます。Johさんの発想を参考にします。ありがとうございました。ほんでもって記事も改訂します。しばしお待ちください。 -- [[トミー]] &new{2006-08-26 (土) 01:19:00};
 - やっぱり引き下がれません。Johさんのおっしゃっていることは、矛盾していませんか?時間微分に関する項を落とせるんですよね?ということは元の関数時刻tに対して「定数」であるということで「変数」ではないということでしょう?では、変数の数は平衡状態の時と動的変化の時とでは大幅に違ってきませんか?だから「熱平衡を考える」のではないでしょうか? -- [[トミー]] &new{2006-08-26 (土) 23:35:21};
 - 変数と言ったのは、P,S,V,T,Qなどの熱力学変数のことですよ。例えば、状態方程式は P=P(V,T) と二変数関数で書けるわけですね。これがもし時間によるなら、P=P(t,V,T) となるのではないでしょうか?増えるのはt一個だけですね。PとかVとかに、新たな仲間が増えるわけではありません。私のコメントはそういう意味です。 -- [[Joh]] &new{2006-08-27 (日) 00:51:55};
 - tが入ると、変数の数ではなく、基礎方程式がややこしくなるのだと思います。 -- [[Joh]] &new{2006-08-27 (日) 00:53:11};
 - 熱力学変数というものに対して慣れていませんでした。今はだいぶ慣れてきた感があります。私はニュートン力学の考え方の立場にいて、熱力学変数を考えていたから上記のようなコメントをしてしまったわけですね。ご指摘ありがとうございました! -- [[トミー]] &new{2006-09-02 (土) 23:12:52};
 
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