物理のかぎしっぽ 記事ソース/物理へのおもい の変更点

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 物理へのおもい
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 プロジェクトメンバー崎間の,個人的な物理への思い入れを書きます.
 
 物理を本気で勉強しようと思ったのはいつからだったでしょうか.
 僕は昔から成績が悪かったので,自分が大学に行くようになるとは思っていませんでした.
 そんな僕もいまでは立派な(オチコボレの)大学生を経て大学院生になってしまいました.
 自分の将来がどうなるかはわかりませんが,少しでも物理に関わる職業に就けたらいいなと思っています.
 
 祖父も父も職人職ということもあり,工作はそこそこ得意でした.
 そして成績はあまり良くありませんでしたが,理科は大好きでした.
 しかし高校生になると工作の授業なんてなくなり,英語や数学といった科目が脚光をあびて,
 理科の科目というものはイマイチ主役になりきれてないなと感じたことを覚えています.
 
 そもそもなぜ自分がこんなに物理にこだわって勉強しているのかと考えると,
 自分でも良く分からない部分があります.
 わからないけれど,物理のことを考えている時間は,
 辛くはありますが“楽しい”時間であります.
 だからもし,物理に関する職業(ひどく大雑把ですが)に就くことができたなら,
 一生の目標のようなものを手に入れることができるのではないかと思っています.
 
 
 物理は難しいのか
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 大学の理学部で物理を専攻したものの,物理の成績はあまりよくありませんでした.
 しかも全部の物理の授業のうち,半分位しかきちんと履修しないまま卒業してしまいました.
 「物理は難しいのか」ですが,難しいどころか,わけ分からん事が多いですね.
 
 わけが分からない,その原因は一つの事を理解するために必要とされる知識が多いからだと思います.
 それならわからない事があれば立ち戻って,理解できるところから
 少しずつわかるようになるまでじっくりと勉強すればいいのでは?
 
 そう,その通りなんです.なんですが,それがなかなかできない.
 人間ってそんなもんです(一般論で逃げる…).
 僕なんかは「微分ってどうやるんだっけ」というレベルなんで,
 分かるところからやろうとすると,
 一生基礎を勉強し続けないといけないんじゃないかと,もうイヤになってきます.
 
 でもやっぱり,それしかないようです.
 基礎ばかりやっていると辛いし面白みがないので,だましだまし,
 わかるようになった範囲内で「すげえなあ物理」と思えるような高度な分野もつまみ食いしています.
 “すごい”と思うことを学ぶと,自然と基礎の事柄の勉強にも身が入ってきました.
 まあ,だましだましのらりくらりと勉強しているからこんなことがいえるんでしょうね.
 
 
 はっ とした
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 ある曇った日,僕は連日の勉強のしすぎ(嘘)で睡眠不足だったため,
 その日は昼まで惰眠を貪ってしまいました.
 今にも雨の降り出しそうな,圧迫感のある灰色の雲の下,研究室へ足を運びました.
 夜になり,タバコを吸うために外に出ました.
 夏も近いというのに,肌寒さを感じる澄んだ空気でした.
 空にはもう雲の姿は微塵も見えません.あるのは真円の月と,その傍らに眩しくひかる星.
 
 そのとき僕は,はっとしたのです.
 
 世界がある.僕は宇宙をみている.なぜだかそんなことを感じました.
 下を向いて本ばかり読んでいたせいでしょうか,
 僕はずいぶん久しぶりに現実の世界を見たような気分に襲われました.
 タバコの紫色の煙をゆっくりと吐き出しながら,
 僕は明るくはないけれども,真っ暗ではない空を見上げたのです.
 
 物理だ.この遠くの存在を考えること,知ろうとすること,これが物理なんじゃないのか.
 とやや意味不明なことを考えながら,とてもうれしい気持ちになりました.
 
 
 月はどうして落ちてこないんだろう
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 ニュートンがりんごが落ちるのを見て,万有引力を思いついたのは有名な話です.
 木にぶら下がっているりんごが落ちるのはあたりまえのことですが,
 「あたりまえ」で済ませてしまってはそれ以上発展しません.
 深く考えを巡らし,ニュートンは地球の重力がりんごを引っ張った,
 そしてその力はりんごだけではなく,宇宙全ての物質に共通に働く力だと考えを発展させていったのです.
 
 重力のことを考えるとき,やっぱり僕は「はっ」とします.
 普段なにげなく起こっている,身近に接している出来事にきちんとした理由が付けられたとき,
 人は誰しもなんとなく不思議な気分になり「はっ」とするのではないでしょうか.
 
 つまり,知る,ということによって,世界への認識が変化するのです.
 
 
 なんだかよくわからない
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 ところで僕は小説とかあまり読まないんですが,
 明治維新の頃の歴史ものは好きでたまに読むことがあります.
 『竜馬がゆく』や『坂上の雲』なんかです.
 ちょっと前までは登場人物に対して「ふーん,この人たちはすごいなあ」と思うだけでした.
 
 しかし最近はなぜか,「自分がもしその頃にいたら」と,
 今の自分と照らし合わせて小説を読むようになってきました.
 そしたら焦りを感じてきました.過去の偉大な人物ならば,
 僕と同じ位の歳にはすでに日本中から注目を浴びていました.
 でも僕なんて未だに何もできない単なる学生のさらに底辺にへばりついています.
 
 なにがいいたんでしょうか.
 ここで流れるような文章さばきでまとめに入れるといいんですけど,
 なんだかよく分からないのでここでやめておきます.ぽくぽく.
 
 
 @@author: 崎間@@
 @@accept: 2004-10-19@@
 @@category: ようこそ,物理の世界へ@@
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