『電子は原子核の周りを回っています.原子核に近い,小さい半径の軌道を回っている電子は,エネルギーが低く,大きな軌道を回っている電子はエネルギーが高い状態です. また,量子力学によると,「電子が取りうるエネルギーの値はとびとびである」という結果が得られます.つまり,電子は半径がとびとびの軌道を回っていることになります.』
のところですが、電子がとりうるエネルギーがとびとびであるというところまでは、良いのですが、半径がとびとびであるというのは間違いだと思います。電子の状態はあくまで存在確率の分布として与えられるので、半径は基本的に定義できません。”量子力学によると”と書くのであれば電子が回っているというのもなんとなく違和感を感じてしまいます。
エネルギー準位の絵ですが、原子一個の場合のシュレディンガー方程式を解くとエネルギー準位の間隔は主量子数nが大きくなるにつれて小さくなっていくので、そのように書く方が良いような気がします。