物理のかぎしっぽ 査読/導体・絶縁体・半導体(篠原著)/10 のバックアップソース(No.8)
* 勉強になりました & 細かい表現について [#u5240732]
-ページ: [[査読/導体・絶縁体・半導体(篠原著)]]
-投稿者: [[山本明]]
-カテゴリー: エントリー
-状態: 独り言
-投稿日: 2005-10-04 (火) 22:57:25

** メッセージ [#ud64d419]
いやー、読んですっごく勉強になりました。
どうもありがとうございましたっ :) !

それで細かい言い回しなんですが、最初のエネルギーのグラフを紹介している場所に、

 これは,縦軸がエネルギーのグラフだと思ったらいいでしょう。

とあります。話し言葉として、柔らかい表現でいいなぁと思うのですが、書き言葉として眺めると、「おいおい、自分でグラフを持ち出してるのに、縦軸が何なのかはっきり分かっていないの??」という印象を受けてしまいました。

 これは,縦軸がエネルギーのグラフです。

 これは,縦軸がエネルギーのグラフだと思ってください。

という風に、断定をした方が読者は安心できると思います。



あと「絶縁体と半導体の違い」のところ、一読ではよくわからず、立ち止まっていろいろ考えました。考えたらよくわかった…気がします。
細かい指摘ですが、

 このような不純物を加えたことにより抵抗率が大幅に変えることの出来る物質を半導体と呼び、
 そうでない物質を絶縁体と呼んでいるのです。

というところ、「抵抗率が変えることのできる」って表現がどうも分かりにくいです。「抵抗率を変えることのできる」ですよね? (わかってない人(=私)が読むと、こういう部分でもいまいち自信が持てません…)

また、半導体は抵抗率が絶縁体より小さいんですよね、確か? だったら「変えることのできる」という言い方じゃなくて「抵抗率が減少する」と言い切ってもらえるといいなぁと思いました。
慣れてない人(=私)は、この下りを読む頃には、“絶縁体と半導体で抵抗率の大きさが違う”という最初の記述を、すっかり忘れてしまっています。どちらが大きいかなんてもう忘却の彼方。

忘れた頃に、もう一度こっそり指摘してくれてると、すんなり読めて印象にも残ると思います。
あくまで私好みの表現なら…ですが、上記の部分、

 そのように、不純物を加えると抵抗率が大幅に減少する物質を半導体と呼び、
 そうでない物質を絶縁体と呼んでいるのです。

といった感じにしてはどうでしょうか?



ところで、半導体の電子や正孔って、エネルギーバンドではどんな風に構造に現れるんですか??

電子は…ギャップを超えたエネルギーバンドに電子が発生するってこと?

正孔は…埋まっていたエネルギーバンドに空席ができるってこと??

その辺を記事に書く必要はないと思います。けど、もし良ければ私に教えてください。(え、それくらい自分で勉強しろって?!…ごもっとも)


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以下、完全に独り言。

・エネルギーバンドの値って、理論的に手計算で求められるんですか?

・なにか具体的にハミルトニアンを仮定して??

・出発地点はどんなものを考えていて、どんな近似を使って計算するんだろう???

あと、

・どういう仮定・条件の下で、実験事実と一致するんだろう。

・実験から得られたパラメータをどれくらい使って、なにを予言できるんだろう。

…記事を読んで、徒然に思ったことを列記しました。
んー、物性の勉強が明らかに不足してますね、私。お恥ずかしい。


** 返答 [#k8d9251b]
-「グラフ」関連の表現について、確かにそうですね。修正します。ご指摘ありがとうございます。 -- [[篠原]] &new{2005-10-04 (火) 23:11:45};
-「半導体と絶縁体の違い」なんですが、少し書き方を悩んだ点です。というのは、実際には不純物を加えることによりp形n形の制御が出来るような物質を半導体と呼ぶわけなんですが、n形p形などの言葉を出したくなかったために、抵抗率で話を進めていました。(不純物を入れると抵抗率が下がるので。)うーん。でもやっぱりよく考えたら正確じゃないですねぇ・・・。少し考え直します。 -- [[篠原]] &new{2005-10-04 (火) 23:18:05};
-電子や正孔を含めて半導体に関する記事はあとで書くつもりです。仰るとおり、電子は禁制帯の上のエネルギーバンド(伝導帯といいます)に発生します。また、正孔は禁制帯の下のバンド(価電子帯といいます)に電子の空席として現れます。不純物を全く含まない半導体(真性半導体)では、電子と正孔の数は正確に一致します。 -- [[篠原]] &new{2005-10-04 (火) 23:22:39};
-理論的な計算については、その方法はあるそうですが、残念ながら私はまだ知りません。唯一「クローニッヒペニーモデル」という近似を使って、バンドが形成することを計算する方法があるのは知っているのですが、得られる結果は現在最もよく使われている半導体であるシリコンのバンド構造とかなり違ったものになっています。どんな方法で計算できるのか、私も知りたいです。 -- [[篠原]] &new{2005-10-04 (火) 23:29:04};
-へぇー!! 真性半導体の電子は、なんでそのまま正孔に落ち込んでしまないんだろう?!…って、だからこそ半導体と特別に呼ばれるわけですね。んっと…なんでだろう・・・。“p型”も“n型”も私はさっぱり何言われてるんだか、わかりません(笑)。この記事と、続く記事を楽しみにしています。これだけの査読をしていますが、「完璧を目指さない」ってのもこのプロジェクトの特徴。あとから手直しするってこともできますしね。いまの記述で特に問題ないと私は思いました(=どこが問題なのかすら、わかりません(笑))。 -- [[山本]] &new{2005-10-04 (火) 23:36:14};
-ふむぅ…。理論的な計算については、まだ発展途上ってことなんですかね。バンド構造を実験で測定するってことが可能なんですね? どんな測定をしたらバンド構造が見えるのか…ってことも、いま疑問に思いました。そんな記事も読みたいなぁ!(身勝手なリクエスト) -- [[山本]] &new{2005-10-04 (火) 23:40:23};

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