物理のかぎしっぽ 記事ソース/フーリエ変換はある種のπ/2回転と見れること のバックアップ差分(No.1)

 #rst2hooktail_source
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 フーリエ変換はある種のπ/2回転と見れること
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 最近、フーリエ変換は回転の様なものだと別の二人の方からお聞きしました。
 最初、何を言っているか分からなかったのですが、
 流石に何度も聞くと「ちょっと考えてみるか」と言う気分になり考えてみて、
 やっといい具体例が見つかったので記事にします。
 あんまり説明は要らないと思うので、もっぱら数式を書いていきます。
 
 フーリエ変換を何度も行う
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 フーリエ変換を次の様に定めます。
 
 <tex>
 \hat{f}(k) = \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty f(x) e^{ikx} dx \tag{##}
 </tex>
 
 ここで
 
 <tex>
 f_1(x) = e^{ik_0 x}  \tag{##}
 </tex>
 
 と置くと、
 
 <tex>
 \hat{f}_2(k) 
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty f_1(x) e^{ikx} dx \\
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty e^{i(k_0+k)x} dx \\
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} 2 \pi \delta(k_0+k) dx \\
 &= \sqrt{2 \pi} \delta(k_0+k) 
 \tag{##}
 </tex>
 
 これで一回目です。次に変数の $k \to x$ の置き換えをしてフーリエ変換すれば、
 
 <tex>
 f_2(x) = \sqrt{2 \pi} \delta(x_0+x) \tag{##}
 </tex>
 
 <tex>
 \hat{f}_3(k) 
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty f_2(x) e^{ikx} dx \\
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty \sqrt{2 \pi} \delta(x+x_0) e^{ikx} dx \\
 &= e^{-ikx_0}
 \tag{##}
 </tex>
 
 となります。次に行きましょう!
 
 <tex>
 f_3(x) = e^{-i k_0 x} \tag{##}
 </tex>
 
 <tex>
 \hat{f}_4(k) 
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty f_3(x) e^{ikx} dx \\
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty e^{i(k-k_0)x} dx \\
 &= \sqrt{2 \pi} \delta(k-k_0)
 \tag{##}
 </tex>
 
 ここで、敢えて $f_4$ ではなく $f_0$ とします。理由は後で分かります。すると、
 
 <tex>
 f_0(x) = \sqrt{2 \pi} \delta(x-x_0)
 \tag{##}
 </tex>
 
 <tex>
 \hat{f}_1(k) 
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty f_0(x) e^{ikx} dx \\
 &= \dfrac{1}{\sqrt{2 \pi}} \int_{-\infty}^\infty \sqrt{2 \pi} \delta(x-x_0) e^{ikx} dx \\
 &= e^{ikx_0} \tag{##}
 </tex>
 
 <tex>
 f_1(x) = e^{ik_0x} \tag{##}
 </tex>
 
 これは式 $(2)$ ですね!
 
 つまり、フーリエ変換は線形ですから、
 任意の関数 $f(x)$ は積分核 $f_i(x) \ \ (i=0,1,2,3)$ の重ね合わせで書けます。
 それぞれの積分核が4回で元に戻るので、これは $x$ と $k$ の入れ替えを除いて、
 
 <tex>
 \mathcal{F}^4[f(x)] = \mathcal{F}[\mathcal{F}[\mathcal{F}[\mathcal{F}[f(x)]]]] = f(x) \tag{##}
 </tex>
 
 であることを示しています。さらに言えば、二回のフーリエ変換では
 
 <tex>
 \mathcal{F}^2[f(x)] = \mathcal{F}[\mathcal{F}[f(x)]] = f(-x) \tag{##}
 </tex>
 
 が言えます。しかし、だからといって、
 
 <tex>
 \mathcal{F}[f(x)] \neq f(ix) \tag{##}
 </tex>
 
 であることにはご注意ください。この事により、確かにフーリエ変換というものは、虚数単位 $i$ の様に四回行うと元に戻るので $\pi/2$ 回転と似ていますね。
 
 この話には続きがあって、整数回のフーリエ変換を実数回に拡張した話が 赤げふさんのページ_ に書いてあるので、興味がある方はご覧になられるといいと思います。今日はここまで、お疲れさまでした!
 
 .. _赤げふさんのページ: http://akaghef.hateblo.jp/entry/2019/09/28/230643
 
 @@author:クロメル@@
 @@accept:2020-03-29@@
 @@category:フーリエ解析@@
 @@id:fourierAnotherPerspective@@
 
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