*公開制作/回転行列 [#gdbd2d9e] 行列と座標系の回転との間に,どういった関係があるのかを説明したいです.最初に飛行機を例にして,直感的なロール,ピッチ,ヨー角を示し,そのあとでオイラー角と回転行列を説明したいです. **現時点でのHTML出力 [#kea45613] http://coisme.no-ip.org/~koi/kagi/e6388ddefb75c79f827c2add3dd793bc.html **記事ソース [#ge2cbdb0] ================== 回転行列 ================== ある座標があって,それを回転したとします. すると当然,それらの座標には決まった関係があります. その関係は行列で表すことができます. ここで学ぶのは,ある座標系から別の座標系への回転変換を, 行列を使って表す方法です. ロール,ピッチ,ヨー角 ------------------------ さて,3次元の座標であれば,原点まわりでの回転は 三つに分けることができます.つぎの飛行機(のつもり)の 座標を例にみながら考えましょう. .. image:: sakima-rotatematrix-fig1.png 機体が左右に振れる回転をヨー(yaw),上下に振れる回転をピッチ(pitch), 機体の軸まわりに振れる回転をロール(rool)といいます. ここではそれぞれ図のように $y$ 軸まわりの回転, $x$ 軸まわり の回転, $z$ 軸まわりの回転としておきます. この三つの回転を組み合わせることで,任意の座標系に回転できます. これは直感的にイメージが湧きやすいのではないかと思います. 機体を少しローリングさせて( $z$ 軸まわりに回転), 右に旋回( $y$ 軸まわりに回転),そして機首を上に上げる ( $x$ 軸まわりに回転)ような動作がイメージできます. すると飛行機に座標系が変わり,進行方向も変化するでしょう. また,このとき回転の方向は,右ネジが進む向きを正とします. オイラー角 -------------- ロール,ピッチ,ヨー角で座標系の回転のイメージが湧いたところで, つぎはオイラー角です.さきほどの回転は3軸に対応した 変換なので分かり易かったですが, 対して,オイラー角は2軸しか使いません. すなわち,回転軸を $z$ 軸 - $x$ 軸 - $z$ 軸 とします. オイラー角での回転を,数式で考えてみます. ... @@author: 崎間@@ @@accept: ?@@ 図1 &ref(崎間/fig1.png); **加筆・修正箇所 [#ke3f7770] できれば,記録を残してもらえると助かります. -オイラー角の定義は色々あります。3つの回転変数による定義が回転行列で表現されているのが初めの節で書かれているもので、次に書こうとされている部分は2軸によって任意の回転を再現するタイプのオイラー角の定義ですね。初めの定義のオイラー角で十分だと思います。何か特殊な事情が無い限り第2節の説明はいらないとすると第二節は削って剛体(飛行機)が一定の角速度で旋回しながら落下している時のパイロットにかかる見かけの力について書いたほうが面白いと思います。この方針でいきますか? -- [[おこめ]] &new{2004-12-17 (金) 17:24:09}; -そうですね.オイラー角の定義がいろいろあって,僕も説明に混乱してました.コンピュータの分野では2軸をとるものが多いので,ここでは両方を扱いたいと思っていました.では,こういうのはどうでしょう. (1) オイラー角は3軸の場合,2軸の場合があり,物理では,一般には3軸で扱うことを説明しておく. (2)飛行機の図で3軸の場合を説明する.ここに行列を登場させる.十分な解説を加える. (3)2軸の場合を例題として簡潔に示す. 見かけの力を考えるのは面白いですね.しかしここまで含めてしまうと,やや長くなりそうなので,回転行列2などとして別ページにしたいですね.アイディアありがとうございます. -- [[崎間]] &new{2004-12-17 (金) 17:37:18}; -回転にかかる力はパイロットではなく翼にかかる力のほうがおそらく応用上意味がありそうですね。手元に参考書が無いので手を加えるのは難しいです。ところで2変数の定義が多いというコンピュータの場合は変数を減らした方がプログラムの記述が減るのというのが主な事情なのでしょうか? -- [[おこめ]] &new{2004-12-17 (金) 17:58:00}; -そうですね.機体にかかる力は,高速で回転運動するととてつもなく大きくなりそうです.マッハを超えると表面温度もどんどん上昇し,マッハ10では摂氏1000度を超えるそうです(うろおぼえ).また,2変数の定義が多い点ですが,プログラムでも流儀がいろいろあるようです.おそらく,これまで書かれたものを再利用しているうち,結果としてそうなったのでしょう. -- [[崎間]] &new{2004-12-18 (土) 16:18:55}; -飛行機を例に取ると、伝統的に右ロール、右ヨー、機首上げをそれぞれ正となるようにモーメントの向きを考えます。イギリスやアメリカではzが下向きに来るような座標系を取りますので、これらの回転の符号は自然なのですが、日本やロシアではz軸が上向きになるような座標を取るので、ヨーイングとピッチングの符号に注意が必要です。使うオイラー行列も異なる形になります。航空機が例になっているのはたまたまだったのかも知れませんが、議論のあるところです。 -- [[Joh]] &new{2005-01-14 (金) 15:07:51}; -補足ですが、右ロール、右ヨー、機首上げをそれぞれ正となるようにモーメントの向きを考える、という伝統だけは万国共通で座標系の取り方にはよりません。ですから、崎間さんの図に書いてある矢印は、航空工学の世界に限って言うと、ピッチングとヨーイングに関して逆なのです。 -- [[Joh]] &new{2005-01-14 (金) 15:11:22}; -おおっ,専門的な情報が得られました!ありがとうございます.図を書き換えます.http://www002.upp.so-net.ne.jp/a-cubed/stab/stab-ch2.html にあるような取り方でよろしいのでしょうか? -- [[崎間]] &new{2005-01-15 (土) 00:26:46}; #comment