細かい点なので参考程度に。
(1)「はじめに」の最後の段落、“なんとか振り子の周期を求めるところまでは行かれると思います”という文章、“行かれる”という言葉の使い方に違和感を覚えました。 (ホントに細かい点で、ごめんなさい。)
尊敬語としての意味なら“行かれる”という言い方もOKですが、ここでは“行くことができる”(可能)の意味に見えます。その意味だったら、単に「行ける」で十分だと思います。 これもJohさんの文章の味のひとつなのかなって気もするので、直さなくてもいいのかもとは思いましたが、一応参考までに指摘させてください。
(2) 「楕円の周の長さを求める」の最初のL=の式、直後の段落。 “ここまでは特に難しいことはなかったと思います。”の部分。
同感ですが、読者によっては cos^2θ=1−sin^2θに迷う人もいるかもなぁ…って思いました。 一言、触れてあげてもいいんじゃないかと思いました。 …んー、この文章にチャレンジする人には、余計な心配なのかなぁ…。かえって冗長になっちゃうかもしれませんしね。
(3) (2)の次の段落「そこで、解析的な積分はあきらめて、…」に続く、括弧で括られた部分「(!!というのは・・・)」について。
いきなり、ダブルびっくりマークで何事か?!という気になりました。 この括弧の部分を式の後ろに回して「ここで出てきた!!という記号は・・・」と説明するか、いまと同じ場所で「次の式に出てくる!!という記号は・・・という意味です」という風にしたら、目にやさしいんじゃないかなぁ…って思いました。
(α) 「単振子の周期を求める」の式(2)あたり、もっと説明しなくてもいいのかなぁ…
「楕円積分」のセクションまでは、初学者の人でも読んでかなり理解していけるんじゃないかと思いました。けど「単振子の周期を求める」あたりから、スピードアップして振るい落としにかかってるかのような印象。 例えば(2)式を導くところで、糸の角度θであるときの位置エネルギーが-mgl cosθということや、そのときの速度が l(dθ/dt) であることなど、知ってる人が見ればすぐわかるけど、はじめての人にはわかりにくいんじゃないかなって思いました。 あとは、 sin(θ/2)=sin(θmax/2) sinΦ という変数変換の関係式から、dθ=…dΦ の関係を出す部分も、最初の「sin(θ/2)=…の両辺を微分して…」とか一言コメントしておくと、計算に慣れていない人にも優しいかなぁと思いました。
…まあ、そこまですると説明が冗長すぎるかもしれないし、そもそも想定する読者層は、これくらい理解している人なんだとしたら、余計なことかもしれません。 いまのままでもスッキリしていて読みやすいと思いました。
全体を通してすんなり読めて、おもしろかったです。