大変、面白く読ませていただきました。
以前、高校へ教育実習に行ったとき「単振動」の単元を指導することになりました。そこで「単振り子」の話をするとき“厳密にはこんな計算で周期が出せるんだよ!”と話そうと思い、まさに振り子の周期を求めようと四苦八苦したことがあります。なかなかうまく計算できず、本で調べたら楕円関数が出てきて、こりゃ高校で話すのは無理だと諦めました。
実際に教育実習、最後の研究授業では単振り子を扱って、授業の最後に「ここで出した周期の式は、常に成り立つわけじゃない。sinθ=θとしたところに近似があって、近似にはそれが成り立つ範囲がある。それを越えるとその近似で求めた式からはズレてしまう」と説明し、θmax=45度くらいで周期を測ってみました。
当然ながら単振り子の周期からはズレた周期になり、「ちなみにもうちょっと精度の良い近似をした場合は、こんな周期になります」と言って、sin^2θの項まで加えた式を示し、その式で計算した周期と比較してみたら、測定結果と驚くほどよく一致してくれました。
有志の生徒に測定を頼み、10周期を1回測るだけという、とても実験とは呼べないものでしたが、生徒に話をしながら私も結果に驚きました。
…そんな思い出を呼び起こしました。
ところで、第一標準形と第二標準形が出たので、第三標準形もどんな形なのか興味惹かれました。…え、自分で調べろって??そりゃそうですね。