物理のかぎしっぽ 査読/平均値と分布(おぼれメタル著)/2

少し飛躍がある感じがしました。

メッセージ

 初めまして。 K.I. です。

 熱力学と統計力学とをかじったことのある人が読めば, 分かりやすい文章になっていると思います。 また,熱力学と統計力学との違いも分かります。

 また,モデルを用いた場合に, 実際に実験的に確かめられる必要があると 注意書きがなされていることは非常に重要なことだと思います。

 しかしながら,初めて統計力学に触れた人々にしてみれば, 若干の飛躍を感じる部分がありました。

 例えば,「統計力学では全ての粒子が 平均値をとっているわけでは」ないのはどうしてなのか, つまり,どうして一つの系にたくさんのエネルギー状態である 粒子があるのか,ということの説明がないことや, 「エネルギーが平均値より高い粒子の全体に占める割合はいくらか」 という質問が,「ある温度の半導体で伝導電子やホールは何個あるか」と どのような意味で同じであるのか,ということです。

 最後に,些細な表記方法についての意見です。

(1) 単位とその数値との間には半角空白が必要です。

(2) 全角文字と半角文字との間にも半角空白がある方が見やすいです。

(3) 箇条書きを利用してみては如何でしょうか。

 例1: ……ある系のモデルを仮定して (注釈), (1) 取りうる状態数を計算する。 (2) そこに実際にある……占有させる。 という 2 つのステップ……

 例2: まとめの段落もリストを活用なさっては如何でしょうか。

 学部 4 年生だそうですが,しっかりと書けてらっしゃいますね。 今後の記事の執筆に期待しています。

 そろそろ卒論ですね。頑張りゃんせ。

返答

  • 査読ありがとうございます。平均値をとらない理由については自分の認識が甘かったように思うのでもう少し考えます。キャリアーのくだりは加筆しておきます。表記方法のことは何も考えていなかったので、ぜひそのようにしようと思います。励まされるとがんばれます。ありがとうございます。 -- おぼれメタル 2007-12-23 (日) 19:18:03
  •  期待しています。なお,単位に関しては,小生が執筆中 (査読のページにあります) ですので参考になさって下さい。そして出来たら査読をお願いします。 -- K.I. 2007-12-24 (月) 01:31:17
  • 全て同じ速度の分子でも時間経過とともに速度にばらつきがでる、ということを考えていましたが2体衝突ではどうやったってそんなことにはなりませんね。3体衝突かなー。ひとりごとです。 -- おぼれメタル 2008-01-19 (土) 16:11:09
  • 詳しいことを言い出すときりがないかと思い、深く立ち入らない方向にしてみました。分子の衝突頻度の説明は実験事実に求めた方が良かったか?と思ったり。コメントお待ちしています。 -- おぼれメタル 2008-02-11 (月) 18:18:13
  • 詳しいことを言い出すときりがないかと思い、深く立ち入らない方向にしてみました。分子の衝突頻度の説明は実験事実に求めた方が良かったか?と思ったり。コメントお待ちしています。 -- おぼれメタル 2008-02-11 (月) 21:47:56
  •  改訂稿を取り敢えず斜め読みしました。コメントは明日か明後日に致します。 -- K.I. 2008-02-11 (月) 23:20:46
  •  今回は,ちょっと挙げ足取りのようなコメントです。本論はある程度の完成を見ていますので,枝葉末節を突っ込もうという訳です。 / (1) 統計力学と熱力学との違いの図について: この図ではエネルギー準位は 19 ですね。第 10 番目のエネルギー準位に中心としていますね。このとき,対称性から, 1 番目と等しいのは 19 番目になります。このグラフは,恐らくエクセルで作成したのでしょうが,横軸が 3 ごとになっていますね。少し見づらいので,全数字を書いてほしいです。また,縦軸は 100 % までで結構です。 / (2) 「なぜこんなことをするのか」の図について: もう少し詳しい説明があると嬉しいですね。勿論リンク先を読めば分かるのですが,この両方の図の違いを簡潔に説明してほしいと思います。リンク先の内容をある程度理解している人が,この図だけを見て,理解出来るようなキャプションがあったほうが有り難いということです。 / (3) 「熱力学的ポテンシャル」の説明がありませんね。本文中の説明とまとめとして書いてあることとの詳しさが殆ど変わっていませんね。本文中にはもう少し詳しく説明してあった方が良いですね。 -- K.I. 2008-02-13 (水) 18:01:32
  • 査読ありがとうございます。なるほどたしかにそうだなと思います。(1)エクセルで作りました。軸は見やすくします。(2)たしかに不親切だったなと思います。説明を加えておきます(3)熱力学ポテンシャルは別ページで説明しようと思っていました。が、さすがにここに何もないのは読んでて意味がわかんないですね。何かしら考えます。 -- おぼれメタル 2008-02-14 (木) 01:23:33
  •  卒論に無理の無いようにゆっくりと (もう提出したのかな?) 改訂していって下さい。......今日は飲み過ぎた...... -- K.I. 2008-02-14 (木) 23:19:02
  • 久しぶりの更新です。指摘の(2)についてはこんな感じでよかったか心配なところです。 -- おぼれメタル 2008-03-30 (日) 21:04:11
  •  久々に見てみました。一体自分が何をコメントしたのか忘れているような気もしますが,まぁ良いでしょう。 / (1) エネルギー準位について: 確かに 20 のエネルギー準位になりました。しかし, 1 から 20 の 20 個では,平均は 10.5 (あれ,小数だ) になってしまいますよ。 0 から 19 にした方が良いのかもしれません。しかし,エネルギー準位 0 に抵抗があるならば, 1 から 19 の 19 個のエネルギー準位にしたら如何でしょうか。 (2) 及び (3) に関しては,これで良いと思います。 -- K.I. 2008-04-09 (水) 20:08:35
  • グラフのはしっこの方は「準位はあるけど粒子はないよ」というつもりでしたが、ガウス分布っぽく書いたので対称にしておいた方が余計な心配をさせなくてよさそうですね。現在自宅のパソコンがハードディスクは生きてるけど画面が映らないという状況になってしまったので、修理が終わってから更新しようと思います。 -- おぼれメタル 2008-04-13 (日) 20:05:25
  • どうやら死んでいるのはマザーボードらしく、修理はあきらめて新しい奴を買ってくることにしました。なんやかんや繋がるまでもうしばらくかかりそうです。 -- おぼれメタル 2008-04-22 (火) 19:06:34
  • パソコンの引越しも無事に終わりました。そんなこんなで更新しました。そろそろ公開が見えてきたような気がしますがどうでしょう。 -- おぼれメタル 2008-05-04 (日) 21:41:23
  •  連休が明けたら本格的に返信します。あと少しお待ち下さい。 -- K.I. 2008-05-06 (火) 00:14:49
  •  そろそろ公開が見えてきましたので,恐らくこれが私からの最後のコメントになると思います。 (1) エネルギー準位の数は 19 です (最初の図のキャプション参照)。 (2) 最初の図の左側で,粒子が正規分布をしていますが,これで良かったんでしょうか……本当はもっと沢山の分布様式があるけれども,一例を挙げて示したという理解で宜しいでしょうか。 -- K.I. 2008-05-07 (水) 14:46:38
  • (1)見落としてました。(2)清純分布を持ってきたのは平均的な分布からの揺らぎを見せようとした結果でした。しかしよく考えるとその手の揺らぎは粒子数多いという理由で統計力学でも無視されています。実際の問題で正規分布を直接使うことはないようですし、もう少し有名な分布を持ってきたほうが良いような気がしました。K.I.さんには事細かにアドバイスをし続けてもらってとても感謝しています。次の記事でもまた面倒を見てもらえるとうれしいです。ありがとうどざいます。 -- おぼれメタル 2008-05-08 (木) 21:56:32
  •  先に最後のコメントだと書いておき乍ら,まだコメントしていますね。済みません。例の図のキャプションについて,「統計力学では平均値はエネルギー準位 6 の中にある.」とありますが,これは,「全粒子の持つエネルギーの平均値が準位 6 である場合,熱力学的分布では全粒子がエネルギー準位 6 に存在するのに対し,統計力学的分布では, /* 色々な分布様式が考えられるが,この分布の場合は, */ エネルギー準位 6 に存在する粒子数は全粒子数の 10 % 程度である。」と書いた方が分かり易いような気がします。また,先程の /* と */ とで挟まれた部分ですが,これは私の解釈でして,間違っていたら指摘して下さい。即ち,熱力学的分布では,分布様式はたった一つしかないが,統計力学的分布では,分布様式は複数あるということです。 -- K.I. 2008-05-09 (金) 11:59:39
  • 前回の質問にきちんと答えていませんでしたね。すいません。分布様式が複数あるか、ということですが「マクロ的に熱力学と同じ結果を与える」という条件の下では分布の形は1つになると思います。というのも、同じものを熱力学と統計力学という2つの視点で見ているので各準位に何個まで粒子が入るかという「箱」の形は同じです。問題はどのように粒子を詰めていくかということですが、「つめ方によってマクロ的な結果を変えない」という条件がつくので、統計力学の範囲内で分布させた場合、のつめ方の差は「どこから詰めていくか」という違いになります。完成した分布は十分許される範囲の近似で同じになります。ちなみに、非平衡状態や揺らぎを考えればここからずれることもありますが、そこまでは考えないのが普通です。答えになりましたでしょうか? -- おぼれメタル 2008-05-12 (月) 23:22:30
  • 上ぬ文ですが、ある特定の「箱」を想定している場合の話です。「箱」の形が変わってもいいという条件では最終的な分布は多種多様になります。同じものを見ている限りは「箱」は同じ形をしているので、分布も同じになります。 -- おぼれメタル 2008-05-12 (月) 23:29:17
  •  熱力学では平均値のみを議論するとおっしゃっていますね。そうすると,統計力学において平均値が 6 になる分布,例えば,平均が 6 の正規分布 (これを A とします) と平均が 6 のピアソン分布 (これを B とします) の二つの分布を考えたとき, A と B とでは当然違う状態を表していますよね。しかしながら,平均値のみを考える熱力学では A でも B でも同じものになってしまいますよね。この場合,「平均値が 6 である」と決めれば,熱力学的分布はあの図の右側のように一つに決まりますよね (これを「一意に定まる」と言います)。しかし,統計力学では A と B との二種類が (少なくとも) 存在し,一意に定まりませんよね。そして,「マクロ的に熱力学と同じ結果を与える」という条件があれば,粒子の個数が一定であると仮定しても「平均値が 6 である」というだけの条件では,マクロ的には沢山の (少なくとも A と B の二種類の) 状態が存在するということになりませんか。その異なる A,B 二種類の状態を熱力学では同一視して,統計力学では区別するということになりますね。そうなると,熱力学的考察では A でも B でも同じ考察結果が得られるのに対し,統計力学的考察では異なる考察結果が得られることになりませんか?そうなると,マクロ的には熱力学と統計力学とが異なる結果を導きだすことになりませんか? / 物理を知らない (専門は生物です) 私のコメントですから,一つのことにこだわりすぎて見当違いのことを言っているかもしれません。 -- K.I. 2008-05-14 (水) 11:58:31
  • おっしゃる通り、原理的にはマクロな結果に反しない限りどのような分布でもとれます。しかし、統計力学という枠組みの中では最も確率の高いものが実現されるということになっています。その結果として「統計力学の範囲内で」分布は1つに定まるということになります。上の文で「詰め方」と書いたのは、そこに至るアプローチ方法がいくつかある、ということでした。また、本文中に図示してある「いろいろな詰め方」とは違ったマクロ状態を取るときに分布が変わる様を表そうとしたもので、このメッセージ中とは違った意味合いで使っていたことに気づきました。すいません。 -- おぼれメタル 2008-05-14 (水) 23:44:33
  •  なるほど。分かりました。色々とお疲れさまでした。当該記事を公開することに賛成致します。 -- K.I. 2008-05-15 (木) 19:38:06
  • よくよく考えると自分は最初から統計力学で許される分布が1つだという視点で考えていました。なぜ許される分布が1つなのかということについては別の記事にしようかと思います。たくさんのアドバイスをありがとうございました。 -- おぼれメタル 2008-05-17 (土) 23:09:49

 
トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Modified by 物理のかぎプロジェクト PukiWiki 1.4.6 Copyright © 2001-2005 PukiWiki Developers Team. License is GPL.
Based on "PukiWiki" 1.3 by yu-ji Powered by PHP 5.3.29 HTML convert time to 0.023 sec.