物理のかぎしっぽ 記事ソース/標本化定理

記事ソース/標本化定理

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記事ソースの内容

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標本化定理
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ある関数 $h(t)$ を、フーリエ変換やフーリエ級数を使って、周波数関数 $H(f)$ で再現するには、いったいどれくらいの範囲の周波数 $f$ の成分が必要になるんでしょうか?逆に、使える周波数成分の範囲が決まっているとき、どのような関数なら再現できるのでしょうか??この問題は、工学上、とても重要なことです。なぜなら、どれくらいの周波数(周期)成分を使えば、どのような情報が記録できるのかが、この制限から決まってくるからです。

標本化って何??
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当たり前の話ですが、私たちが普段生活しているこの世界は、「ビデオのコマ送りのように、時が途切れ途切れに流れている」とは普通は考えません。途切れていない、連続な世界なのです。しかし、そんな連続な世界で起こっている何かを、データとして記録したいときは、途切れ途切れな時間の間隔で連続な時間を区切って、データを記録します。ちょうど、コマ撮りの写真のように、です。

このように、途切れ途切れの時間または空間の間隔で、連続な世界を区切ることを *標本化する* (サンプリングする)といいます。

//画像を載せる予定。

標本化定理
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冒頭に書いた問題の答えを出してくれるのが、 $**標本化定理**$ (サンプリング定理)と呼ばれるものです。まだ、「こんな定理の名前なんて初めて聞いた!」という方には、使える周波数の範囲が正しくないと、関数が正しく再現できないということも、イメージがあまり掴めないと思います。このイメージに関しては、後のセクションで実際に例を出していますので、このセクションでは「標本化定理とやらを守っていれば、フーリエ級数を使って関数を完全に再現できるんだ」ということだけ、納得しておいてください。

さて、本題に入りましょう。標本化という言葉を使って、冒頭の問題をもう一度確認してみると、「連続な関数 $h(t)$ をどのくらいの間隔(周期や周波数)で標本化すれば、もとの $h(t)$ を完全に再現できるのだろうか?」ということですね。

そして、以下が標本化定理です。

.. admonition:: theorem

    ある関数 $h(t)$ を周波数関数 $H(f)$ で再現するためには、 $h(t)$ に含まれる最大周波数 $f_\rm{max}$ の $2$ 倍以上の周波数成分を $H(f)$ が含んでいなければいけない。

上の定理を周期についても、言ってみましょう。つまり・・・

ある関数 $h(t)$ を周期関数 $H(f)$ で再現するためには、 $h(t)$ に含まれる最小周期 $T_\rm{min}$ の $1/2$ 倍以下の周期成分を $H(f)$ が含んでいなければいけない。

ということです。
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