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記事ソース/集合の元同士を足す・掛ける†これはrst2hooktailの記事ソース保存・変換用です(詳細). コンバート公開・更新メニュー ▼▲記事ソースの内容=========================================== 集合の元同士を足す・掛ける =========================================== この記事で勉強するのは、記号の書き方だけですので、特に難しいところは無いと思います。最後に、簡単な演習問題を載せておきます。 集合の元全てに何かを掛ける ------------------------------------------ 二つの集合 $K,L$ を考えます。このとき、 $K$ に含まれる元と、 $L$ に含まれる元の積をとり、それらを全部集めた集合を $KL$ もしくは $LK$ のように書きます。 $KL$ と $LK$ が両方あるのは、一般に積は可換ではないので、乗法の順序も重要だからです。 <tex> KL=\{ kl|k\in K,l \in L \} </tex> <tex> LK=\{ lk|k\in K,l \in L \} </tex> 特に、 $K$ がたった一つの元 $a$ からだけなる集合 $K=\{a \}$ であった場合には、もう $K$ の代わりに $a$ と書いてしまった方が分かりやすいですから、次のように書きます。 $L$ の全ての元に、左から、もしくは右から $a$ を掛けた集合という意味です。 <tex> aL=\{ al|l \in L \} </tex> <tex> La=\{ la|l \in L \} </tex> 一般に、 $K$ や $L$ が群でも、 $KL$ や $LK$ は群にならないことに注意してください。 逆元だけ集める --------------------------------------------- 次も、表記のルールです。集合 $K$ に含まれる各元に対し、その逆元だけを集めた集合を $K^{-1}$ と書きます。 元同士を足す --------------------------------------------- 特に、集合 $K$ と集合 $L$ の元の間に可換演算を考えるとき、この演算を加法の形で表現することができます。これを $K+L$ と書きます。集合同士の和集合 $K\cup L$ とは意味が違いますので注意してください。 <tex> K+L=\{ k+l|k\in K,l \in L \} </tex> 引き算も定義できます。 <tex> K-L=\{ k-l|k\in K,l \in L \} </tex> これらは、記法の問題ですから、慣れが肝心です。群の類別を勉強し始めると、こうした書き方の集合がたくさん出てきます。 問題1 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 一般に、 $K$ や $L$ が群でも、 $KL$ や $LK$ は群にはならないことを示してください。また、 $KL$ や $LK$ が群になるのはどのような場合でしょうか? 問題2 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ もしも $K$ が群ならば、 $K^{-1}$ も群になることを示してください。 問題3 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 群 $G$ が元 $a$ を含みます。このとき、 次のことをそれぞれ確認してみてください。 1. $aG=G$ 2. $Ga=G$ 3. $ G^{-1}=G$ 問題4 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 群 $G$ に含まれる任意の元 $x$ に対し、もし $x^{2}=e$ が成り立つならば、 $G$ は可換群であることを示してください。 .. _三次方程式の解の公式: http://www12.plala.or.jp/ksp/algebra/CubicEquation/ .. _有限巡回群: http://www12.plala.or.jp/ksp/welcome/gismoSpace/ @@author:Joh@@ @@accept: 2006-04-23@@ @@category: 代数学@@ @@id: SetManipulation@@ |