物理のかぎしっぽ 記事ソース/為替レートの変化率について

記事ソース/為替レートの変化率について

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記事ソースの内容

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為替レートの変化率について
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経済について、前から疑問だったことが、
自分なりに整理できたので、ここに記します。
とても簡単なモデルですが、大まかな変化は記述できていると思います。

設定
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日本の総資産価値を $A$ 円、アメリカの総資産価値を $B$ ドルとします。
為替レート1ドル= $x$ 円の時、
両国の資産価値の比を $ \alpha :\beta $ とすると、

<tex>
\alpha : \beta = A : Bx \tag{##}
</tex>

となります。
ここで、レート $x$ が正の数 $r>1$ 倍になり、または、 $\Delta x$ 円上昇して、 $x^\prime$ になったとします。

<tex>
x^\prime = rx = x + \Delta x \tag{##}
</tex>

この時、 $D$ ドルの資産をもっている場合、資産は日本円に換算して $rD$ 円に増えたことになります。
逆に、 $Y$ 円持っていた時は、ドルに換算して $\dfrac{Y}{r}$ ドルに減ったことになります。

円高の時
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アメリカの資産価値 $\beta$ が、時間 $t$ 、時定数 $k$ として、 $e^{-kt}$ 倍に従い減少していくと仮定します。
すると、

<tex>
\alpha : \beta e^{-kt} = A : B(x- \Delta x) \tag{##}
</tex>

式 $(1)$ と式 $(3)$ の比に直して辺々割ると、

<tex>
\frac{e^{-kt}\beta}{\beta} = \frac{x-\Delta x}{x} \tag{##}
</tex>

より、

<tex>
\Delta x = x(1-e^{-kt}) \tag{##}
</tex>

.. image :: chromel-kawase-01-t.png

この $\Delta x$ の時間変化をみると、

<tex>
\frac{d(\Delta x)}{dt}=kxe^{-kt} \tag{##}
</tex>

.. image :: chromel-kawase-02-t.png

この様に時間が経てば経つほど、また $x$ が小さければ小さいほど、
単位時間に減る為替レート $\Delta x$ の減り方は減っていきます。
これは、直感的に正しいと思われます。

ここで、 $Y$ 円の価値は、ドルに換算して

<tex>
\frac{Yx}{x-\Delta x}= \frac{Yx}{x-x(1-e^{-kt})} =Ye^{kt}
</tex>  

ドル換算の日本円の価値は、指数関数的に大きくなります。
アメリカのドルがどんどん安くなっているので、
現実がこの理論に従うなら、当然ですね。
逆にいうと、これが現実を表わしていないなら、
この理論の限界ということでしょう。

以上、単純で取り留めのない話でしたが、お付き合いいただき光栄です。
今日は、ここまで。お疲れ様でした。


@@author:クロメル@@
@@accept:2010-08-02@@
@@category:物理数学@@
@@id:kawase@@
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