プログラミングをしていて,プログラムからグラフを直接描きたいなと思ったことはないですか.実験データやシミュレーション結果,数値計算して関数の形を見てみたいとき, Cなどでプログラムを組んで計算結果をファイルに保存して表計算ソフトでグラフを作るのはめんどうです.プログラムを実行したらグラフがパッと出てくると便利ですよね.それを可能にしてくれる方法の一つがPGPLOTです. PGPLOTはX Window Systemにグラフを描いてくれるライブラリです. X Window Systemというのは,Linux等のUNIX系OSで, Windowsのようなグラフィカル画面を提供しているシステムです.また,PGPLOTはX Window Systemだけでなく,ポストスクリプト(PS)やGIFへの出力も可能です.グラフを印刷したりする場合には普通PSで出力します. PGPLOTはFORTRANで書かれているライブラリですが, CやC++からも使うことができます.基本的にLinux等のUNIX系OSで使うことができます. Windowsでは簡単には使うことができません. 3Dグラフィクスの機能は搭載していませんが,普通にグラフを書きたい場合は十分な能力を持っています.たとえば #ref(fig1.png,nolink) のようなグラフを簡単にプログラムから直接描くことができます.また,グラフをPSで出力して組版(くみはん)ソフトのLaTeXに取り込むと #ref(fig2.png,nolink) #ref(fig2.jpg,nolink) のように印刷しても十分きれいな図を作成することができ,卒論などの図もバッチリです. PGPLOTは使いかたのコツを覚えると大変重宝します.僕自身PGPLOTの機能を生かしきれていませんが,ちょっとしたグラフを描く程度ならそれほど難しくありません.グラフの基本的な描き方を紹介して行こうと思います.