ページ番号(ノンブル)や柱,段組みやカウンタなどの文書に関わる設定を少し紹介します.
プリアンブルに
\pagestyle{empty}
と書けばページ番号も柱も出力されません.
書籍などでは,目次のページ番号(ノンブル)がローマ数字,本文のページ番号はアラビア数字になっている場合が多いです.このようにするには,
\documentclass{jbook} \begin{document} \frontmatter \tableofcontents \mainmatter \chapter{第1章} \chapter{第2章} \end{document}
とします.\frontmatter,\mainmatter は比較的新しい命令だそうです.
柱とは各ページの上などにある章や節の名前などのことです.これがジャマなときは,プリアンブルに
\pagestyle{plain}
を書いておけば柱は出力されなくなります.ページ番号は出力されます.
ページ数を減らすためなど,行間を詰めたいときには
\baselineskip{...}
で変更します.{...}の部分は 5pt とか 2mm とかで指定します.
改ページはTeXが自動的に行ってくれますが,自分で指定したい場合もあります.
\newpage
という命令を書いておけば,その場所で改ページしてくれます.
何もないページをつくるには
\mbox{}\newpage
をページを作りたい場所の直前に書きます.
普通に文章を書いていると段落の最初で自動的に字下げされます.これをなくすには,字下げしたくない段落の最初に
\noindent
と書きます.すべての段落の字下げをなくすには,文章の最初に
\parindent = 0pt
を書いておきます.
\section{...} や \item{...} などの見出しの直後で改行しようとして,強制改行 \\ を \section{...}\\ や \item{...}\\ のように入れてもうまくいきません. \mbox{} を使って見えない箱をつくり
\section{...}\mbox{}\\
とするとちゃんと改行してくれます.
プリアンブルに
\usepackage{multicol}
と書いて
\begin{multicols}{2} 2段組みにしたい文章. \end{multicols}
とすると,その部分だけ2段組みになります.
プリアンブルに
\usepackage{plext}
と書いて
\begin{minipage}<t>{50mm} 縦書にしたい文章. \end{minipage}
とすると,高さが50mmの縦書になります.
節番号などを,たとえば5からはじまるようにするには
\setcounter{section}{4}
のように section カウンタの設定を変えます.この命令のつぎに書いた \section{...} は 4+1 の 5 から,ということになります.
第1章第1節の式を (1.1.x),2節の式を (1.2.x),... とするにはプリアンブルに
\makeatletter \renewcommand{\theequation}{% \thesection.\arabic{equation}} \@addtoreset{equation}{section} \makeatother
を書きます.
プリアンブルに
\setcounter{tocdepth}{2}
を書いて tocdepth カウンタの設定を2にすると subsection も目次に出力されるようになります.